ドイツ、25年度予算案を閣議了承 投資急増へ

ドイツ政府は24日、2025年度の予算案と26年度の予算枠組みを閣議了承した。クリングバイル財務相の会見、24日撮影(2025年 ロイター/Nadja Wohlleben)
Maria Martinez
[ベルリン 24日 ロイター] - ドイツ政府は24日、2025年度の予算案と26年度の予算枠組みを閣議了承した。国内経済が2年連続でマイナス成長となったこと受け、大規模な投資を実施する。
25年度の投資は1157億ユーロ(1340億ドル)、26年度の投資は1236億ユーロとする。24年度は745億ユーロだった。
クリングバイル財務相は24日、「29年度までに連邦政府の年間投資額をほぼ1200億ユーロ近くに増やす方針だ」と述べた。
25年度予算案には、29年度までの中期財政計画も含まれており、これによると、国防費は29年度までに国内総生産(GDP)比3.5%に引き上げる。財源は約4000億ユーロの借入プログラムで賄う。
国防費の総額は25年度予算案の950億ユーロから29年度予算枠組みの1620億ユーロに拡大する。
大幅な投資の増額は、5000億ユーロ規模の特別インフラ基金設立と国防費に対する借入規則の適用免除で可能となった。
25─29年に予算の財源として総額5000億ユーロを借り入れ、さらにインフラ基金を通じて2700億ユーロを借り入れる計画。
ロシアのウクライナ侵攻の際に前政権が設立した国防基金で借り入れる資金を加えると、5年間の総借入額は8470億ユーロとなる。
25年度予算案は9月に詳細を最終決定し、同月中に議会の承認を得る予定。
26年予算案も最初の草案を7月30日に了承し、9月に議会で審議する。11月に下院、12月に上院で承認される予定だ。