英労働市場にさらなる減速の兆し、賃金伸び悩みや求人減少=調査

25日に発表された調査によると、英国では賃金の伸びがインフレ率を下回ったほか、求人数も減少し、労働市場はさらなる減速の兆しを見せている。写真は衣料品店の求人広告。2023年8月、ブライトンで撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
[ロンドン 25日 ロイター] - 25日に発表された調査によると、賃金の伸びがインフレ率を下回ったほか、求人数も減少し、英国の労働市場はさらなる減速の兆しを見せている。
英人事データ企業ブライトマインによると、5月末までの3カ月間の賃上げ率は3%にとどまり、直近のインフレ率である3.4%を下回った。企業の約15%はより小幅な2.5%の引き上げを実施した。
ブライトマインは「民間セクターの賃上げは3%と横ばいだった。雇用主はより堅調な経済シグナルを待つ中、より慎重なアプローチを取っている」と指摘した。
また、求人情報サイトのインディードによると、求人数は3月末の水準から6月中旬に5%減少した。
求人数はパンデミック前の水準を21%下回っており、同社が追跡している先進国の中でコロナ前より求人数が減少しているのは英国のみとなっている。
大学院卒レベルの求人数の割合は少なくとも2018年以降で最低となり、特に人事、会計、マーケティングといった経済減速の影響を最も受けやすい分野で減少幅が大きかった。