トランプ政権がもくろむCIAの大リストラ、次に起きることは?
トランプ政権が目指す「単一行政理論」が背景に
まず、いま共和党内で主流になっている一派は過去数十年にわたり、連邦政府の規模を半分に縮小すべきだと訴え続けてきた。差し当たりは、新規採用の凍結などの措置も含めて、連邦政府の職員数を100万人減らす方向らしい。
トランプと共和党は、「ディープステートの解体」も主張している。一枚岩の官僚機構「ディープステート」が水面下で暗躍し、人民に害を及ぼしていると思い込んでいるのだ。CIAの人員削減により、ディープステートに打撃を与えられると考えているようだ。
しかし、ディープステートという考え方は、もともとはファシズムの支柱を成す概念だ。1人のリーダーに権力を集中させなければ、傲慢な官僚機構の搾取から人民を守ることはできないと考える。このような発想は全体主義的で、民主主義の土台を揺るがす。
CIA職員の大量削減には、合衆国憲法に最も忠誠を誓うキャリア職員を放逐し、大統領に最も忠誠を誓う人たちに差し替えることにより、CIAを大統領の意のままに利用できる道具にする狙いもある。
共和党の活動家とトランプは、アメリカを三権分立の国ではなく、大統領がほぼ全ての権力を握る独裁的な国家に転換させたいと考えている。この「単一行政理論」は、20世紀ドイツの法学者カール・シュミットが発展させたものだ。シュミットは民主主義への敵意を示し、ナチス・ドイツの「桂冠法学者」とも呼ばれている人物である。
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