アメリカをめちゃくちゃにしたトランプ、それでも支持する労働者たちの「思い込み」
これに対し共和党の州知事や州当局者は恥知らずにも非白人の投票を制限しようと画策してきた。ノースカロライナなど一部の州では投票時に身分証明書の提示を義務付ける州法などが制定され、身分証明書を持たない人が投票できない事態が起きた。こうした州法には相次いで違憲判決が下されているが、共和党はあの手この手で同種の画策を続けるだろう。
アメリカ社会の分断を狙うロシアの情報機関は2020年にもトランプ陣営にテコ入れする可能性が高い。おまけにトランプは前回の大統領選で自分が勝たなければ、選挙の正当性を認めないと言い放った男だ。
一方で、米中貿易戦争や富裕層優遇の経済政策のツケがじわりと庶民の暮らしを締め付け始めてもいる。トランプの支持基盤である農家、さらには工場労働者も経済の先行きに不安を覚え始め、トランプ再選には黄色信号がともっている。
公正で民主的な選挙が行われれば、民主党候補が誰であれ、トランプに勝ち目はない。共和党が投票制限をし、ロシアが選挙介入をしても、トランプが負ける確率は高い。
ただ問題は有権者の「思い込み」がしばしば現実よりも強力に選挙結果を左右することだ。そこにロシアが流すフェイクニュースが加われば、あり得ないことが起きる。2016年11月に起きた悪夢のように......。
<本誌2019年10月1日号掲載>
【関連記事】共和党の大票田テキサスに民主党旋風が吹く?
【関連記事】ニューハンプシャー州の民主党大会で見えたポジティブな未来

※10月1日号(9月25日発売)は、「2020 サバイバル日本戦略」特集。トランプ、プーチン、習近平、文在寅、金正恩......。世界は悪意と謀略だらけ。「カモネギ」日本が、仁義なき国際社会を生き抜くために知っておくべき7つのトリセツを提案する国際情勢特集です。河東哲夫(外交アナリスト)、シーラ・スミス(米外交問題評議会・日本研究員)、阿南友亮(東北大学法学研究科教授)、宮家邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)らが寄稿。
アマゾンに飛びます
2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
マムダニNY市長は、トランプに追い詰められた民主党を救う「正解」か 2025.11.22
ガザ恒久和平の実現には長期間の忍耐が必要......トランプの性格的にできるのか? 2025.10.15
カーク暗殺の直後から「極左」批判...トランプ政権が完全無視した「都合の悪い真実」とは? 2025.09.29
「会議は踊る、されど進まず」......アラスカの茶番劇でアメリカが失ったもの 2025.08.26
プーチンにコケにされた! トランプの自己愛がウクライナの助け舟になる皮肉 2025.07.26
名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に? アメリカが日本に向ける厳しい目 2025.07.08
戦術で勝って戦略で負ける......イスラエル軍事作戦の勝因と限界 2025.06.28
-
DDGC/グローバルアカウントプランナー/外資ラグジュアリーブランド担当/オンオフ統合領域/時短OK/英語力を活かせる仕事
株式会社電通デジタル
- 東京都
- 年収400万円~1,000万円
- 正社員
-
外資系EC案件/アカウントプランナー/必須/英会話力/英語力を活かせる仕事
株式会社CyberACE
- 東京都
- 年収426万円~552万円
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
外資系案件担当/SNSマーケティングのコミュニケーションプランナー/東/英語力を活かせる仕事
トランス・コスモス株式会社
- 東京都
- 年収360万円~620万円
- 正社員






