コラム

なぜ日本は「運が悪く」なったのか?...株価78倍に成長、ドンキ創業者が明かす「運がいい人」特有の考え方とは

2025年10月29日(水)17時30分
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス創業会長兼最高顧問の安田隆夫氏

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス創業会長兼最高顧問の安田隆夫氏

<ドン・キホーテ創業者・安田隆夫氏は、右肩下がりの日本社会で、なぜ会社を2兆円規模に成長させることができたのか。理由を明かすときが来た──>

「運がいい人」と「悪い人」は、何が違うのか? 運は人の力ではコントロールできない「偶然」と捉えられがちだが、実は行動の積み重ねで流れが変わることもある。

日本の資産運用会社レオス・キャピタルワークスのYouTubeチャンネル「お金のまなびば!」の動画「成功者は運をどう使う?ドンキ創業者の戦略と思考法【安田隆夫×藤野英人】」では、運を引き寄せて成功につなげる方法が紹介されている。

対談に登場したドン・キホーテ(株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)創業者で会長兼最高顧問の安田隆夫氏は昨年、『運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」』(文春新書) を上梓した。同氏は執筆のきっかけについてこう話す。

「戦後の日本は、何もない廃墟からアメリカに次ぐGDP2位にまで成長した。私たちが最初の拠点を作ったのは、まさに日本が頂点を迎えた昭和の終わり。その後の40年間で社会全体が右肩下がりになるなか、私たちはゼロから2兆円を超える企業に成長した。その理由について、言語化できない部分を『運』という大きな言葉に収めて表現しようと思った。それが社会への私なりの貢献であり、日本に返すべき使命だと考えている」

日々、運について考えることが多いというレオス・キャピタルワークス社長の藤野英人氏は、安田氏の考え方に共感。運用会社は「運を用いる会社」であり、「人生のほとんどは運だと思っている」と語る。

ただし藤野氏は、「運を天に任せる」といった投げやりな方法ではなく、出てきた目をどう見計らい、どう利用し、悪い影響を小さくするかが大事だという。どういうことなのだろうか。

プロフィール

藤野英人

レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長、CIO(最高投資責任者)
1966年富山県生まれ。国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資啓発活動にも注力しており、東京理科大学MOT上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師、日本取引所グループ(JPX)アカデミーフェロー、一般社団法人投資信託協会理事を務める。主な著書に『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『さらば、GG資本主義――投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)、『「日経平均10万円」時代が来る!』(日経BP 日本経済新聞出版)など。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

EUのガソリン車販売禁止撤回、業界の反応分かれる

ワールド

米、EUサービス企業への対抗措置警告 X制裁金受け

ワールド

北・東欧8カ国首脳、EUの防衛強化訴え ロシアは「

ビジネス

米ワーナー、パラマウントの買収案拒否の公算 17日
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 8
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story