最新記事

ヘルス

「欲求」に支配された自分の人生を、取り戻すための「最強のファスティング術」

2022年3月10日(木)17時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
飽食

champlifezy@gmail.com-iStock

<ファスティングは心身を解き放つ生き方そのものと話すのは、シリコンバレー式最強の食事で大きな話題を呼んだデイヴ・アスプリー。あのベストセラー本では書ききれなかった「何かを断つ」ことの重要性>

朝ごはんを食べたら、昼ごはんの心配をし、昼ごはんが済んだら夕飯の買い出しへ......。1日のうち、人はどれくらい食事のことを考え、行動しているだろうか。空腹を満たすために生きていると言っても過言ではないかもしれない。

一方で、食べることでつらい現実から逃れようとしたことが誰しもあるだろう。ストレスや退屈を感じてつい食べてしまう。人が食べ物に感情的に依存している状態だ。食べるという行為に頼って、つらい気持ちを和らげようとするのだ。

自分の体が発するメッセージに耳を傾け、食べ物への執着から抜け出すことができたら、体も心もより強く、健康になれる──。そう語るのは、『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(ダイヤモンド社)で知られるデイヴ・アスプリーだ。

前著では、代謝効率を高めるために、コーヒーにグラスフェッドバターを入れて飲む、完全無欠コーヒーなどが話題となったが、新刊『シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング』(CCCメディアハウス)では、それらに加えて、心も体も丸ごとコントロールしていくためのファスティングを提唱している。名付けて、「完全無欠断続的ファスティング」である。

ファスティングで人生の主導権を握る

1日3食食べなくてはいけない、食べないと活力がでない......。食事に関する刷り込みから、人はなかなか逃れられないものだ。しかし本当にそうだろうか。

それを確かめるために、デイヴはビジョン・クエスト(本来はネイティブアメリカンが部族の聖地にひとりで赴き、大自然のなかで何日間も断食し、祈りを捧げながら過ごす儀式のこと。より広くは、人生の真の目的の探求を指す)に出発した。アリゾナの砂漠の洞窟に持ち込めるのは、寝袋、懐中電灯、水、ナイフ。たったひとりで4日間過ごす、というもの。その間、口にしたのは水と砂漠の砂埃をほんの少しだ。

ビジョン・クエストを終えて、デイヴが実感したのは、空腹と渇望の根本的な違いだという。空腹は生物学的メッセージなので、自分でコントロールできる。かたや渇望は心理的欲求で、あなたをコントロールしようとするものであるということだ。じつのところ、人間は長いこと食べなくても大丈夫だし、つらいとも感じない。それどころか、食べないでいると、力がみなぎってくるという。

『シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング』
 著者:デイヴ・アスプリー
 翻訳:安藤 貴子
 出版社:CCCメディアハウス
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-イスラエル、ガザ南部で軍事活動を一時停止 支

ワールド

中国は台湾「排除」を国家の大義と認識、頼総統が士官

ワールド

米候補者討論会でマイク消音活用、主催CNNが方針 

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、22年1月以来の低水準
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:姿なき侵略者 中国
特集:姿なき侵略者 中国
2024年6月18日号(6/11発売)

アメリカの「裏庭」カリブ海のリゾート地やニューヨークで影響力工作を拡大する中国の深謀遠慮

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「珍しい」とされる理由

  • 2

    FRBの利下げ開始は後ずれしない~円安局面は終焉へ~

  • 3

    顔も服も「若かりし頃のマドンナ」そのもの...マドンナの娘ローデス・レオン、驚きのボディコン姿

  • 4

    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開する…

  • 5

    米モデル、娘との水着ツーショット写真が「性的すぎ…

  • 6

    森に潜んだロシア部隊を発見、HIMARS精密攻撃で大爆…

  • 7

    なぜ日本語は漢字を捨てなかったのか?...『万葉集』…

  • 8

    メーガン妃「ご愛用ブランド」がイギリス王室で愛さ…

  • 9

    水上スキーに巨大サメが繰り返し「体当たり」の恐怖…

  • 10

    サメに脚をかまれた16歳少年の痛々しい傷跡...素手で…

  • 1

    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア

  • 2

    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車の猛攻で、ロシア兵が装甲車から「転げ落ちる」瞬間

  • 3

    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思っていた...」55歳退官で年収750万円が200万円に激減の現実

  • 4

    米フロリダ州で「サメの襲撃が相次ぎ」15歳少女ら3名…

  • 5

    毎日1分間「体幹をしぼるだけ」で、脂肪を燃やして「…

  • 6

    カカオに新たな可能性、血糖値の上昇を抑える「チョ…

  • 7

    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「…

  • 8

    「クマvsワニ」を川で激撮...衝撃の対決シーンも一瞬…

  • 9

    認知症の予防や脳の老化防止に効果的な食材は何か...…

  • 10

    堅い「甲羅」がご自慢のロシア亀戦車...兵士の「うっ…

  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 3

    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア

  • 4

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…

  • 5

    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…

  • 6

    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…

  • 7

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 9

    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…

  • 10

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中