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女子高生AI「りんな」が世界を変えると思う理由
円筒形のAmazon Echoに話かけるだけで、音楽を再生してくれたり、家中の家電をコントロールできるようになるのは確かに便利だ。
しかしかわいらしいロボットが同じような機能を実装し、さらには雑談に付き合ってくれるようになるとすれば、消費者は雑談型AIを搭載したロボットのほうを使うようになるのではないだろうか。
以前のコラムでAmazonがスマートホームのハブになる可能性を指摘したが、もしAmazonの覇権に待ったをかけることができるとすれば、それは雑談系AIを搭載した、かわいいロボットになるのではないかと思う。中里氏によると、家電やロボットにりんなの人工知能を搭載するという具体的なプロジェクトはまだ検討中だが、「技術的には当然可能」だとしている。
【参考記事】次のキーテクノロジーは音声、次の覇者はAmazon
それに商品を購買する場合でも、タスク達成型AIよりも、雑談型AIに勧められた商品のほうが、より売れるのではないだろうか。
日本マイクロソフトでは、一部企業と組んで、りんなの雑談型AIを搭載したチャットボットの実験を続けているが、中里氏によると、「雑談系AIが、既存顧客との間で感情の共有に近い関係が築けると、顧客とのロイヤリティが深まる。結果、広告とは異なる自然な対話スタイルで、購買への誘導につながる」という仮説が、少しずつ確認され始めているという。実験の結果が公表されれば、企業にとっての雑談型AIの可能性が広く知られるようになるだろう。
シリコンバレーはタスク達成型のAIやロボットを作り、日本や中国は雑談型のAIやロボットを作る。米国とアジアのすみ分けは、このように進むのではないかと考えている。
そして、よりユーザーに愛され、その結果として売り上げにもつながるのは、雑談型AIやロボットではないだろうか。
Microsoft本社から見れば、小冰(シャオアイス)やりんなは、亜流。でもテック業界の歴史を見ても、多くのイノベーションは亜流のプロジェクトから生まれている。Microsoftも、Googleも、Facebookも、Twitterも、そんなところにはビジネスチャンスがない、もしくは残っていないと思われた領域で、台頭してきた。亜流だからこそ、化ければ大化けする可能性があるわけだ。Bill Gates氏もそこに期待して、小冰(シャオアイス)やりんなに注目しているのかもしれない。
2歩先の未来を創る少人数制勉強会TheWave湯川塾主宰
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