当事者リーダー同士の親密な関係

前編で取り上げたルクセンブルクのベッテル首相とは関係が近いと見られ、経済分野の協力を中心に外交の場でも公私ともに緊密な様子が窺える。

With Luxembourg Prime Minister @Xavier_Bettel in @ICTHubBgd here in Belgrade. We will share experience and knowledge to develop #tech entrepreneurship and innovation. #Serbia and #Luxembourg will make the most of the digital revolution. pic.twitter.com/IrxHqpBa1y

-- Aна Брнабић (@SerbianPM) May 31, 2019

Delighted to be with my friend @Xavier_Bettel to deepen the strategic and supportive relationship between Serbia and Luxembourg. Great to see the ties between our two nations in action. https://t.co/HF390T4m0n

-- Aна Брнабић (@SerbianPM) September 9, 2019

パートナーに男児誕生、法的には首相は母親と認められない

ブルナビッチ首相には長年連れ添う女性パートナー、医師のミリツァ・ジュルジッチさん Milica Đurđić がおり、昨年2月にはジュルジッチさんが イゴル Igor くんと名付けられた男児を出産。世界で初めて同性同士で子育てをする国のリーダーともなった。

しかし、セルビアは非常に保守的で伝統的な家族観が根強く、家父長制が幅を効かせる国。また、同性婚もシビルユニオン（法的同性パートナーシップ）もまだ認められておらず、法的にはブルナビッチ首相は母親と認められない。先にも述べたように今は全面的に経済最優先の姿勢を示している首相は、同胞のLGBT関連の法整備には消極的な姿勢が目立ち、それが国内のLGBT当事者たちの離反を招いている。これも国民の大半がセルビア正教を信仰し、同性愛に嫌悪感を抱く社会状況の下で、あらゆる改革が求められるセルビアとにっては政策の優先順位を付けなけれず、結果マイノリティ施作が後回しにならざるを得ないのが現状だ。

なお、今年6月の議会選挙の結果を踏まえ、今月には新内閣の発足が予定されているセルビアだが、ブルナビッチ首相が再任される可能性が高いと聞く。長く首相の座に留まり、あらゆる面で改革を成し遂げ、国の発展に寄与するよう今後の活躍を期待したい。

Today at the #BelgradePride. Tolerance and respect for diversity - these are the values that we stand for.@belgradepride pic.twitter.com/Vj0fYCsXjD

-- Aна Брнабић (@SerbianPM) September 15, 2019