突出した知的能力や創造性を持つ「ギフテッド」を埋没させるな
わが息子が「ギフテッド」と認定されたが......
一方、わが息子。彼はドイツのベルリン市で、小2のときにある無料検査を学校で受けた。それはスタンフォード・ビネーテストとオーティス検査を合わせたようなオーティス・レノン学校適性検査(OSLAT)。テストのIQ結果が一定基準を超えていたことから、ギフテッドと認定された。
加えて、才能開発プログラムも無料と聞き、迷うことなく申し込んでみた。そのプログラムは放課後に近くの高校で行われたが、参加する小学生がロボット工学、文芸創作、3次元コンピューターグラフィックス、美術、数学そして流体力学から選択できるようになっていた。息子がこれらの充実したプログラムから選ぶ姿を見て、私はほんの少しだけ羨ましく感じた。
行政が才能開発プログラムを無料で提供できるのは、もちろん市民の税金で賄われているからだが、納めた税金で作られた教育機会なら、どんな子供でもアクセスできるべきだ、という声が上がる。
その理屈を意識してか、特にアメリカではギフテッドプログラムという呼称をやめ、「加速プログラム」に置き換える動きがある。名称にかかわらず教育内容は同じだが、重要なのは、IQを重視していないこと。高いレベルで学びたいと望む生徒なら誰でもまず挑戦できるという方針の学校が注目を浴びている。
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