スケベ心を抑える、写真は撮らない... 中国で拘束されないための注意点
中国ではかつて、一般人、役人を問わず当たり前のように行われていた賄賂の授受も、今は特に役人相手では禁物となった。習近平(シー・チンピン)政権の反腐敗キャンペーンが鳴りを潜めたわけではないし、後にスパイ行為の「証拠」にされかねない。
そして言うまでもないが、タダより高いものはない。女性を紹介されるような接待には警戒が必要だ。ハニートラップは彼の国の常套手段。スケベ心は抑えよう。
監視カメラや防犯カメラが至る所に設置されているので、中国滞在中は常に行動を撮影されている、ぐらいに考えたほうがいい。
もう一つは、所構わず写真や動画を撮らないこと。中国には軍用地など外国人の出入りが禁じられた場所がたくさんある。場合によっては山、海、港、建物も撮影してはいけない。
ましてや、温泉施設を造るなどと言って、勝手に地質を調査したりするのはご法度。中国の「武器」レアメタルなどが出てきたら一巻の終わりである。
とはいえ、あまりに疑心暗鬼になるのもいかがなものか。お互い、中国にいる日本人、日本にいる中国人が全員スパイに見えてしまうとしたら悲しい限りだ。やはり私たち一般人は互いに信頼できる関係でいたい。国と国との関係に翻弄されるのはまっぴらごめんである。
周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院修了。通訳・翻訳の派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレント、YouTuber(番組名「周来友の人生相談バカ一代」)としても活動。

アマゾンに飛びます
2025年9月9日号(9月2日発売)は「豪ワーホリ残酷物語」特集。円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代――オーストラリアで搾取される若者のリアル
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
世界でも珍しい「日本の水泳授業」、消滅の危機にあるがなくさないでほしい 2025.08.31
イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは 2025.08.07
韓国スタートアップが日本へ続々進出... 官民挙げて商機を狙う背景は 2025.07.29
参政党の「日本人ファースト」は日本第一党の「日本第一主義」と同じに思える 2025.07.18
日本は戦争で荒廃したイランの後に続くのか 2025.07.16