コラム

コロナ禍と副業推進で日本の格差は加速度的に広がる

2020年08月14日(金)17時00分
石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)

ちなみに私が幼い頃、イランの首都テヘランで大手銀行に勤務しながら、同時に車のショールームを経営して、大きく稼いでいる親戚がいた。最近まで日本人にその話をすると、なぜそんなことが許されるのか信じられないという反応だったが、これからは日本でも副業が一般的になって、さして驚かれる話ではなくなるのかもしれない。

その頃のイランは、社会的にも企業のルール的にも縛りが緩く、稼げる人はいくらでも稼げる社会であったし、その分だけ経済的格差も大きかった。

私は決して日本型雇用の信奉者ではないが、大多数が同じような条件で終身雇用される働き方が日本社会の格差の少なさにつながってきたことは十分知っている。ただ私たちは現在、日本の働き方の大転換期、そして格差社会の加速度的拡大期にいる。そこから目を背けてはならない。

toykyoeye_ishino_profile_w100.jpg石野シャハラン
SHAHRAN ISHINO
1980年イラン生まれ。2002年に留学のため来日。日本人女性と結婚し、2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。シャハランコンサルティング代表。@IshinoShahran

<本誌2020年8月11-18日合併号掲載>

<関連記事:コロナ禍で露呈した「意識低い系」日本人

<話題の記事>
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・新たな「パンデミックウイルス」感染増加 中国研究者がブタから発見
・韓国、ユーチューブが大炎上 芸能人の「ステマ」、「悪魔編集」がはびこる


2020081118issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
楽天ブックスに飛びます

2020年8月11日/18日号(8月4日発売)は「人生を変えた55冊」特集。「自粛」の夏休みは読書のチャンス。SFから古典、ビジネス書まで、11人が価値観を揺さぶられた5冊を紹介する。加藤シゲアキ/劉慈欣/ROLAND/エディー・ジョーンズ/壇蜜/ウスビ・サコ/中満泉ほか

プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)
・ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米、ドンバス割譲が「安全の保証」の条件 ウクライナ

ビジネス

午後3時のドルは154円半ば、円高休止も上値伸びず

ワールド

対米投融資、人工ダイヤ生産事業が有力に 「第1号」

ビジネス

欧州銀行連盟、EUに規制改革要求 競争力低下を警告
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに...宇宙船で一体何が?
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 7
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 8
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story