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「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂を生む理由...神谷代表が語った「分断」とは?

THE SANSEITO SURGE

2025年11月12日(水)18時10分
広野真嗣(ノンフィクション作家)

序章 台風上陸の予感

参政党の勢いが止まらない。9月のNHKの世論調査で政党支持率は6.3%と野党1位。18〜39歳では自民党を抑え、与野党全体で国民民主党と並び1位。地方議員数は参院選後も増え続け、164人に上る。

改めて記すまでもないが、参政党は節目となった7月の参院選で自民、国民民主に次ぐ742万の比例票を獲得し、台風の目となった。この得票によって、一挙に国会議員数で日本共産党とれいわ新選組をしのぐ18人を擁し、中堅政党化が見える位置に躍り出たのだ。


いずれも200万票未満にとどまった前回2022年の参院選(176万票)、24年の衆院選(187万票)と比べると、新たに約550万票もの票を集めたことになる。「日本人ファースト」を掲げるこの政党を新聞やテレビは「排外主義だ」と批判した。復古調の憲法草案は人権の項目が欠落した代物だとか、神谷の「高齢女性は子供が産めない」発言はジェンダー平等に逆行するとか、候補者による「発達障害は親の愛情不足」といった失言をこれでもかと非難したが、それは支持者の結束を促す逆バネに作用した格好だ。

この「参政党現象」の源泉はどこにあり、今後も日本を揺さぶり続けるのか。私自身、「早晩、与党や官庁に取り込まれる」という仮説を胸に取材を始めた。神谷は保守陣営からは「保守ではない」と見下され、離党者からは「嘘つき」と言われ嫌われていた。しかし取材が進むうち、果てしない財政出動や陰謀論含みのワクチン批判への違和感は強まる一方、その片隅で不安の時代の空気を丸のみして膨張した政党の在り方には、政治に刷新を促すヒントがありはしまいかとかすかに思う私がいる。

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