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「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂を生む理由...神谷代表が語った「分断」とは?

THE SANSEITO SURGE

2025年11月12日(水)18時10分
広野真嗣(ノンフィクション作家)

神谷宗幣

参議院議員会館で単独インタビューに応じる神谷(9月2日) HAJIME KIMURA FOR NEWSWEEK JAPAN

性別は男と女だけ──。それこそMAGA(アメリカを再び偉大に)運動の主張の1つで、全国の大学を回って若者層にその共感の輪を広げたカークは、ドナルド・トランプ米大統領再選の功労者となった。

カークの言辞を引用した私の問いに、神谷は「(彼の)そういう言い方はやはり差別につながる」と一線を引いた。一方で自由競争のグローバリズムか、国家の主権を重視してあらがう反グローバリズムか、あるいは既存メディアや政府の発信を信じるか、インターネットなどで自ら情報を取るかという軸で分断は起きなければいけない、と言う。


言うまでもないが、カークは帰国後の9月10日、ユタ州の大学で講演中に暗殺された。犯人はトランスジェンダーの人物と交際中の男だった。その後、トランプが事件を左派摘発の口実に政治利用するなど、米国内の亀裂はエスカレートした。

事件直後、神谷は、「氏から受け取ったものを大切にし、正確に伝え、力強く広めていくことで、その遺志に応える」とSNSに追悼の辞を記した。反DEI(多様性・公平性・包摂性)、脱炭素のパリ協定離脱やWHO(世界保健機関)脱退といった政策でもトランプに寄せる神谷を、欧米メディアが「ミニトランプ」「極右」と書いたのも当然だった。

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