【徹底解説】次の教皇は誰に?...教皇選挙(コンクラーベ)のルールから2つの派閥、「ダークホース」まで

Who Will Be the New Pope?

2025年4月30日(水)17時50分
テオ・ゼノウ(ジャーナリスト、歴史家)

フランシスコ教皇が一般謁見で使用していた肘掛け椅子

フランシスコ教皇が一般謁見で使用していた肘掛け椅子 VANDEVILLE ERICーABACAーREUTERS

コンクラーベの前にも重要な手続きがある。まず枢機卿会議で全体会議を開く。これには全ての枢機卿が参加し、教会の方向性や次期教皇が持つべき資質について話し合う。この辺は政治家の選挙と同じだ。ただし参加者はダークスーツではなく、聖職者の赤い長衣を着ている。

「みんな、聖霊の声を聞くだけじゃない」と言ったのは教会の歴史に詳しいジェシカ・ウォーンバーグだ。「昔はフランスやスペインのような大国が政治的な圧力をかけた。今はイデオロギー的な路線で派閥が形成されている」


ただし教皇選挙のプロセスは民主主義国家における選挙とは似て非なるものだ。そもそも表立った選挙運動はない。ビラも選挙広告もない。次期教皇の座を目指す枢機卿が立候補するわけでもない。

みんな仲間を信じて、ひたすら票が集まることを願うのみ。談合はなく、いわば「あうんの呼吸」がものをいう。

だからといってバチカン政治に冷酷さがないわけではない。教会内のさまざまな派閥が、それぞれの領袖を後押しする。だが十分な支持を集めることができなければ、どんなに傑出した人物であっても、容赦なく切り捨てられる。

最終的に誰が勝つかは、外部からは分からない。とりわけ今回は本命不在だ。「後継者の予測は全くつかない」と言ったのはニューヨーク・タイムズ紙の元記者で、現代教会についての著書『イエスは泣かれた(Jesus Wept)』を上梓したばかりのフィリップ・シノン(Philip Shenon)だ。

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