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中国の年央最大商戦「618」、盛り上がりを欠いたまま終了

2025年06月19日(木)14時58分

 中国で年央に行われる最大の商戦「618」が、盛り上がりを欠いたまま18日に終了した。写真は2022年6月、中国・北京で撮影(2025年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

Sophie Yu Casey Hall

[北京 19日 ロイター] - 中国で年央に行われる最大の商戦「618」が、盛り上がりを欠いたまま18日に終了した。雇用への不安や賃金の伸び悩みに見舞われる消費者は散財する気分になれなかったようだ。

もともとは電子商取引(EC)大手・京東集団(JDドット・コム)の創業日である6月18日を記念した1日限りのイベントだったが、全てのECプラットフォームなどに広がり、商戦期間も長くなった経緯がある。

今年は同社とアリババのプレセールが5月13日に始まり、期間は1カ月以上に及んだ。

小売業者と政府は割引を強化したり、消費者補助金を拡大したりすることで、低迷する消費を回復させようとしている。セール期間の長期化は商戦における全体の売上増に貢献しそうだが、アナリストによれば、通年での値引き販売が進んでいることもあり、こういったイベントに対する熱狂は落ち着いているという。

大手ECプラットフォームは近年、618の総売上高を公表していないが、データプロバイダーの星図数据によると、昨年の売上高は初めて減少し、前年比7%減の7428億元(1033億1000万ドル)だった。

今年については、京東によると、注文を出したユーザー数が前年の2倍以上となり、オンライン、実店舗、フードデリバリーの各プラットフォームで22億件以上の注文があった。

アリババによると、618期間中は453ブランドが流通総額(GMV)で1億元(1391万ドル)を突破。10億元を突破したブランドにはアップル、小米(シャオミ)、華為技術(ファーウェイ)、ナイキ、アディダス、ロレアル、ルルレモンが含まれるという。

ロイター
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