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台湾中銀、政策金利据え置き 年内の利下げ示唆せず

2025年06月19日(木)19時56分

台湾中央銀行は19日、市場の予想通り、政策金利を2%に据え置いた。台北の本店、5月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang/File Photo)

[台北 19日 ロイター] - 台湾中央銀行は19日、市場の予想通り、政策金利を2%に据え置いた。好調な域内経済とインフレ鈍化が背景。年内は利下げの必要がないとの見方も示唆した。

据え置きは全会一致で決定。ロイターのエコノミスト調査でも30人中29人が据え置きを予想していた。

楊金龍総裁は記者団に「今後経済が悪化し、インフレが大幅に低下すれば、利下げしやすくなるが、まだそうした状況にはなっていない」と発言。今年後半の予防的利下げに言及した理事会メンバーはいなかったとし、金融政策スタンスは「非常に引き締め的でもなく、緩和的でもない」と述べた。

中銀は今年の経済成長予測を3.05%に据え置いた。昨年の実績は4.59%。人工知能(AI)関連製品など、輸出が好調だった。

今年の消費者物価指数(CPI)上昇率の予測は3月時点の1.89%から1.81%に引き下げた。

米連邦準備理事会(FRB)は前日、政策金利を予想通り据え置いた。

中銀は経済見通しに影響を及ぼし得る不透明要因を指摘。米国の関税政策、世界的な金融政策の調整、中国の景気減速リスク、地政学的な紛争を挙げた。

総裁は、米国の関税を巡る不確実性が解消されれば、台湾ドルへの圧力は緩和されるだろうと述べた。台湾ドルは米政府が関税交渉で台湾ドル高を求めたとの観測で値上がりしているが、台湾当局はこの観測を否定している。

ロイター
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