ＴＤＫ、米スマートグラスのソフトアイ社を買収

　６月１９日、ＴＤＫが眼鏡型端末スマートグラス向けのソフトウエアやハードウエアを開発する米ソフトアイ社を買収したことが、分かった。写真は同社のロゴ。２０１６年１０月、千葉県の幕張メッセで撮影（２０２５年　ロイター/Toru Hanai）

Sam Nussey

［東京　１９日　ロイター］ - ＴＤＫは１９日、眼鏡型端末スマートグラス向けのソフトウエアやハードウエアを開発する米ソフトアイ社を買収したと発表した。スマートフォンやスマートグラス向けに小型電池を供給するＴＤＫは、人工知能（ＡＩ）関連への投資で一段の成長を模索する。

ソフトアイ社はカリフォルニア州サンディエゴを拠点に、アイトラッキング（視線追跡）や物体認識を可能にする技術を開発。創業者のテ・ウォン・リー最高経営責任者（ＣＥＯ）は、韓国サムスン電子や米半導体大手クアルコムで役員を務めた経験を持つ。

関係者によると、買収額は１億ドル（約１４５億円）未満。

テクノロジー企業各社がスマホの次のハードウエアを見出だそうとする中、フェイスブックの親会社メタなどはユーザーと周辺環境との対話をＡＩで実現するスマートグラスに注力している。

スナップは来年、消費者向けのスマートグラスを発売すると発表。先月には米アルファベット傘下のグーグルが自社の開発者会議でスマートグラスについて発表。クアルコムも今月、スマートグラス用プロセッサーを発表した。

ＴＤＫはかつてカセットテープで知られたが、現在は電子部品の大手メーカーとなっている。

（Sam Nussey、岡坂健太郎）