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関税戦争

ハリウッド映画も「英語教育」も標的に?...報復関税だけじゃない中国の対トランプ「6つの対抗手段」

A REVENGE LIST FOR TARIFF WARS

2025年4月15日(火)14時19分
ジェームズ・パーマー(フォーリン・ポリシー誌副編集長)
アメリカの農家

農産品が輸入制限の対象になれば、アメリカの農家にとって厳しい事態だ(アイオワ州の大豆畑) AP/AFLO

<報復の手段に使える分野はいくつもある。まず標的になるのはハリウッド映画、そして農業だ>

アメリカとの貿易戦争において、中国政府は報復関税以外にどんな対応を取ろうとしているのか。

このほど、中国の著名な2人の評論家──国営新華社通信のニュースサイト、新華網の副編集長である劉洪と、共産党の地方幹部を祖父に持ち愛国主義者として知られるアカウント名「兎主席」──が今後考えられる対応策のリストをSNSに投稿した。

リストの内容は同一で「消息筋」から入手したという点も共通している(中国で「消息筋」は一般的に政府の中堅幹部を指す)。観測気球としてリークされたのかもしれず、でっち上げの可能性もある。


リストには6つの案が挙げられており、中には対米関係を大きく損なう可能性があるものも含まれる。

■フェンタニル問題での協力停止

これは最も危険な対抗策だが、実行に移される可能性は最も低い。

アメリカの政治家は繰り返し、中国が合成麻薬フェンタニルやその原料物質の輸出を抑え込めていないと主張している。「対策は既に取っている」と中国はいら立ちを隠さないが、ドナルド・トランプ米大統領もしょっちゅうこの問題を持ち出している。

そもそもフェンタニル問題での両国の協力は2年ほど中断していたが、2023年11月の米中首脳会談の結果、バイデン前政権下で再開されたという経緯がある。これをいま打ち切ればトランプの思うつぼだし、軍事的な衝突回避に向けた両国間の交渉にも悪影響を及ぼしかねない。

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