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交渉による「平和」か、さらなる「地獄」か?米軍の「イラン系組織空爆」の危険な駆け引き

The Strategy of U.S. Drone Strikes

2024年2月16日(金)15時40分
フレッド・カプラン(スレート誌コラムニスト)

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米軍主導でフーシ派の拠点が空爆されるなか、イエメンの首都サヌアでフーシ派への忠誠を誓う人々 KHALED ABDULLAHーREUTERS

一歩も譲らぬ構えのハマスとイスラエルを懐柔する役目を担うのは、それぞれの最大の同盟国であるカタールとアメリカだろう。

カタールは、アメリカとハマスのいずれにとっても友好国という特異な立場にある。

バイデンが「NATO外の主要同盟国」と持ち上げるカタールには中東最大の米空軍基地もある。

しかしカタールは経済面でハマス系の企業を支援しているし、あの国にはハマス幹部たちの豪邸もある。

イスラエルにとって最大の軍事援助国は、もちろんアメリカだ。バイデンはネタニヤフを説いて、ガザの住民が避難するための人道回廊の設置や、人質解放のための一時停戦には応じさせた。

だがネタニヤフは、攻撃の規模縮小や民間人の犠牲を減らせというアメリカ政府の要求には応じていない。

いわゆる「2国家共存」の原則を受け入れる気配もない。

これがアメリカの影響力の限界なのか。

いや、できることはまだある。

伝えられるところでは、バイデン政権はパレスチナ国家の樹立を宣言する国連決議に賛成するという選択肢も考慮している。

事実だとすれば、パレスチナ国家の承認を和平プロセスの最終段階と位置付けてきた従来のアメリカ政府の立場からの大転換となる。

しかしバイデン政権がパレスチナ国家の先行承認に賛成する姿勢を見せれば、さすがのネタニヤフも(おそらくパレスチナ国家の非武装化と、その指導者によるイスラエルの生存権の承認という条件が満たされれば)交渉に応じざるを得ないのではないか。

実際、こうした筋立てで事態が動きそうな気配はある。

サウジアラビアとイスラエルの微妙な関係を見ればいい。

もともと、サウジ王家もスンニ派アラブ諸国の首脳たちも、パレスチナ人の運命など気にしていない。

やってきたのは口先支援だけだ。特に近年は、むしろイスラエルと手を結びたいと考えている。

貿易面でもプラスだし、宿敵シーア派のイラン(とその傘下にある武装勢力)との戦いでも優位に立てるからだ。

イスラエルとの関係改善のためなら、スンニ派諸国は平気でパレスチナを見捨てる。

もしもサウジアラビアとイスラエルの交渉が成立していたら、パレスチナの「大義」は完全に忘れ去られていたであろうことは想像に難くない。

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