最新記事
映画

アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブレット・トレイン』とホワイトウォッシュ問題【note限定公開記事】

“BULLET TRAIN” AND WHITEWASHING

2025年9月17日(水)17時05分
ジェイミー・バートン
映画『ブレット・トレイン』主演のブラッド・ピット。伊坂幸太郎原作小説を基に、運の悪い殺し屋役を演じる

映画『ブレット・トレイン』はブラッド・ピットが運の悪すぎる殺し屋役で主演 EVERETT COLLECTION/AFLO

<『ブレット・トレイン』における白人キャストの多用は、典型的なホワイトウォッシュとして批判を浴びた。しかし原作者・伊坂幸太郎は意に介さなかった。その背景にあるのは何か>


▼目次
1.映画化とともに噴き出した、ホワイトウォッシュ(白人化)批判
2.ブラッド・ピットの沈黙と広がる批判

1.映画化とともに噴き出した、ホワイトウォッシュ(白人化)批判

伊坂幸太郎の『マリアビートル』は、個性豊かな殺し屋たちが同じ新幹線に乗り合わせて次々と想定外の事態が巻き起こる、スピード感あふれる娯楽小説だ。

2022年に英訳版と同じ『ブレット・トレイン』という題名でハリウッドで映画化されたが、主演のブラッド・ピットや製作側に対しては「ホワイトウォッシュ(白人化)」だとの批判の声が上がった。

ホワイトウォッシュとは、原作ではアジア人など非白人である主要人物を、白人の俳優に置き換えてしまうことだ。

ハリウッドにおけるホワイトウォッシュは珍しい話ではない。

その一方で反感も根強く、例えばマーベルの『ドクター・ストレンジ』や、日本の漫画『攻殻機動隊』の実写化である『ゴースト・イン・ザ・シェル』は、アジア系の主要キャラクターを白人女優に演じさせたことで批判を浴びている。

『ブレット・トレイン』で少女プリンス(原作では「王子」という名の日本人の少年)を演じたジョーイ・キングは20年8月、アジア的な世界を舞台にしたネットフリックスのドラマ『アバター 伝説の少年アン』のオーディションを受けたという噂にツイッター(現在のX)でこう反応した。

「白人女性が有色人種のキャラクターを演じるべきではないと思う。私であれ、どんな白人女性であれそうだ」。

このツイートはその後、削除されたが、『ブレット・トレイン』の制作が始まったのはこの年の10月のことだ。

2.ブラッド・ピットの沈黙と広がる批判

◇ ◇ ◇

記事の続きはメディアプラットフォーム「note」のニューズウィーク日本版公式アカウントで公開しています。

【note限定公開記事】アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブレット・トレイン』とホワイトウォッシュ問題


ニューズウィーク日本版「note」公式アカウント開設のお知らせ

公式サイトで日々公開している無料記事とは異なり、noteでは定期購読会員向けにより選び抜いた国際記事を安定して、継続的に届けていく仕組みを整えています。翻訳記事についても、速報性よりも「読んで深く理解できること」に重きを置いたラインナップを選定。一人でも多くの方に、時間をかけて読む価値のある国際情報を、信頼できる形でお届けしたいと考えています。

ニューズウィーク日本版 トランプの帝国
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月10号(2月3日発売)は「トランプの帝国」特集。南北アメリカの完全支配を狙う新戦略は中国の覇権を許し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン、対米交渉の枠組み検討 「数日内の進展期待」

ワールド

イスラエル、ガザ南部のラファ検問所を再開  人の往

ワールド

ドイツ各地で公共交通機関の運行停止、数万人規模のス

ワールド

新START失効なら世界が警戒すべき事態=ロシア前
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 6
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 7
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 8
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中