バフムトの掌握に成功すれば、ロシア軍にとっては昨年夏以降で初めての大きな勝利となる。しかしロシアはかなり厳しい戦闘に直面している。ウクライナ側はアメリカなどの同盟諸国から軍事支援を得てロシア軍による多くの攻撃に持ちこたえてきた。だが一方で、これら同盟諸国の政治家の間では、ウクライナにさらなる支援を提供すべきかどうかをめぐって慎重論が出始めているのも事実だ。

本誌は2月20日、ロシア軍はとりわけバフムトでの戦いで、多くの戦死者を出しているという英国防省の見方を報じた。同省はさらに、ロシアは実際に勝利を達成しなかったとしても、バフムトでの勝利を発表する可能性があるとも推測した。

米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」も、ロシアが今週中にバフムトを掌握できるとは考えていない。ISWは、現地では激しい戦闘が繰り広げられているものの、戦争開始から1年(2月24日)を目前に控えるなかで、ロシア軍がバフムートで「進軍ペースを上げている」ようには見えないと報告した。

ISWは、24日までにバフムトを掌握することができなかった場合、ロシアが再び民間施設を標的にミサイル攻撃を行う可能性があるとも指摘した。

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