最新記事

クリミア半島

ロシア、イギリス駆逐艦のクリミア沖航行に厳重抗議「次回は爆撃」

2021年6月25日(金)07時44分
英駆逐艦「ディフェンダー」

ロシアは英国のブロナート駐ロシア大使を呼び、自国の領海と認識する黒海のクリミア半島沖を英駆逐艦が航行したことに抗議した上で、英軍艦が同海域で一段と挑発的な行動を取れば爆撃すると警告した。 写真は6月18日、ウクライナのオデッサ港に到着する英駆逐艦「ディフェンダー」(2021年 ロイター/Sergey Smolentsev)

ロシアは24日、英国のブロナート駐ロシア大使を呼び、自国の領海と認識する黒海のクリミア半島沖を英駆逐艦が航行したことに抗議した上で、英軍艦が同海域で一段と挑発的な行動を取れば爆撃すると警告した。

ロシアは前日、クリミア半島沖の海域に「領海侵犯」した英駆逐艦を追い払う目的で、警告のための砲撃と爆撃を行ったと発表。これに対し、英国は駆逐艦「ディフェンダー」がウクライナ領海を航行したことを認めたものの、砲撃は事前に伝えられていた訓練によるもので、爆撃も受けていないとして、ロシアの発表を否定した。

問題となっている海域は、ロシアは自国の領海としているが、英国を含む多くの国はウクライナの領海と認識している。

ロシアはブロナート大使を呼び、黒海における英国の「危険な」行動に抗議。ロシアのリャプコフ外務次官は国内メディアに対し「ロシアは国際法を尊重するよう要求できる。効果がない場合、爆撃できる」とし、爆撃は軍艦の「航路」だけでなく、軍艦そのものに対しても行われると述べた。

英国のジョンソン首相は、駆逐艦がウクライナのオデッサ港からジョージアのバトゥミ港に向かって、国際法に基づいて航行していたとしている。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、南ア・印・ブラジル首脳と相次ぎ電話協議

ワールド

トランプ氏「紛争止めるため、追及はせず」、ゼレンス

ワールド

中国首相、消費促進と住宅市場の安定を強調 経済成長

ワールド

ロシア、ウクライナに大規模攻撃 ゼレンスキー氏「示
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    AIはもう「限界」なのか?――巨額投資の8割が失敗する現実とMetaのルカンらが示す6つの原則【note限定公開記事】
  • 4
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 5
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 6
    【クイズ】2028年に完成予定...「世界で最も高いビル…
  • 7
    アラスカ首脳会談は「国辱」、トランプはまたプーチ…
  • 8
    「これからはインドだ!」は本当か?日本企業が知っ…
  • 9
    恐怖体験...飛行機内で隣の客から「ハラスメント」を…
  • 10
    あまりの猛暑に英国紳士も「スーツは自殺行為」...男…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 7
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 8
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 9
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 10
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中