最新記事

投票制限法

黒人の投票を制限する「現代のジム・クロウ法」にコカ・コーラやMLBが反対表明

McConnell: Coca-Cola, MLB 'Quite Stupid' for Opposing Voting Restrictions

2021年4月8日(木)12時24分
ジェイソン・レモン

共和党は、この法律で不正が減って投票がしやすくなり、選挙の安全を守ることもできると主張するが、そもそもジョージア州の選挙で不正が行われた証拠はない。

ジョージア州の共和党議員、そして全米の共和党州議員が選挙法の改正を画策し、それを正当化するために、2020年の大統領選挙は民主党とジョー・バイデン大統領によって「不正操作」または「盗まれた」というドナルド・トランプ元大統領の根拠のない陰謀説を利用している。

だが国土安全保障省傘下のサイバー・インフラ安全局(CISA)は、局長がトランプに指名された人物であったにもかかわらず、2020年の11月中旬に大統領選挙は「アメリカ史上、最も安全が確保された選挙だった」と発表した。同庁は「どの投票所においても、投票用紙の削除や紛失、あるいは投票内容が変更された、または何らかの形で侵害されたという証拠はない」と説明している。

2020年の大統領選挙後、トランプとその支持者は数十件の選挙訴訟を提起したが、いずれも州裁判所と連邦裁判所によって退けられた。申し立てを却下した裁判官らはトランプや他の共和党議員によって任命された人々だった。トランプの最も忠実な閣僚の一人と見られていたウィリアム・バー元司法長官は昨年12月、選挙の結果を変える広範な詐欺行為が存在した「証拠はない」と述べた。

さらに、ジョージア州を含む激戦州における再集計と監査は、バイデンの勝利を再確認した。選挙とその後の再集計は、ジョージア州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官(共和党)によって監督された。ラッフェンスバーガーはトランプに投票し、寄付も行っていた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アマゾン第1四半期、クラウド事業の売上高伸びが予想

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、円は日銀の見通し引き下げ受

ワールド

トランプ氏、ウォルツ大統領補佐官解任し国連大使に指

ビジネス

米マスターカード、1─3月期増収確保 トランプ関税
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 5
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 6
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 7
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 8
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 9
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 10
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中