最新記事

アメリカ政治

情報錯綜するトランプの容態 自身で動画投稿「今後数日が正念場」

2020年10月4日(日)18時45分

新型コロナウイルスに感染したトランプ大米統領の容態を記者団に説明する主治医のシェーン・コンリー氏。10月3日、メリーランド州ベセスダのウォルター・リード軍医療センターで撮影(2020年 ロイター/Ken Cedeno)

新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の病状を巡って情報が交錯する中、入院中のトランプ氏自身が3日、ツイッターに動画を投稿した。大統領は「ずっと良くなった」と強調し、早期の復帰に意欲を示した。その上で、今後の数日間が正念場になると語った。

トランプ氏は、入院先のウォルター・リード軍医療センターの病室で撮った4分間の動画で、病院に到着した時は気分があまり優れなかったと説明した上で、今後数日間が正念場になると語った。

トランプ氏の容体については、順調に回復しているという説明から今後48時間が重要という説明まで、医師やホワイトハウス当局者から異なるコメントが出ていた。

トランプ氏の医師団は3日朝、トランプ氏の容体は回復していると述べ、退院してホワイトハウスに戻ることをトランプ氏が既に話していると説明した。医師の1人はトランプ氏から「今日にもここから歩いて出られそうだ」と言われたことを明らかにした。

一方、マーク・メドウズ大統領首席補佐官は記者団に対して、トランプ氏の容体について、より慎重な見方を示していた。メドウズ氏は大統領の過去24時間の状態は非常に懸念されるとし、今後48時間が重要になるとの認識を示し、回復に向けた明確な軌道には乗っていないと説明した。

ただ、その数時間後にはロイターに対して、大統領の体調は「非常に良好だ」と述べ、医師団も喜んでいるとコメントした。

新型コロナウイルスの感染が確認されたトランプ氏は2日、入院した。関係筋によると、トランプ氏は入院前に酸素吸入を行っていた。呼吸が困難になり、酸素レベルが低下していたという。

大統領の主治医シェーン・コンリー氏は3日、病院の前で会見し、トランプ氏は呼吸困難には陥っておらず、ウォルター・リード病院で酸素吸入はしていないと説明した。

コンリー氏は「チームと私は、大統領の回復状況に非常に満足している」と語った。ただ、退院について具体的な日程は明らかにしなかった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ニューズウィーク日本版 ISSUES 2026
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

韓国税務当局、顧客情報流出のクーパンに特別調査=聯

ビジネス

フジ・メディア、村上氏側に株買い増し目的など情報提

ワールド

中国、米国による船舶拿捕は「重大な国際法違反」

ビジネス

中国万科、債権者が社債の返済猶予延長を承認=関係筋
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 8
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 9
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中