最新記事

日本政治

山本太郎の胸のうち「少なくとも自分は、小池さんに一番迫れる候補」

More Than a Zero Chance of Winning

2020年6月30日(火)17時30分
森達也(作家、映画監督)

「......ずっと思っていることだけど、太郎さんは政党政治向きではないと思う。もっと具体的に言えば、党首は無理じゃないかな」

一瞬だけ真顔になってから、山本は爆笑した。

「そうかもしれないです。チームプレーが苦手なのにリーダーは無理ですよね。永田町にはそもそも向いていない。それは自覚しています」

政治は数の力でもある。一人では無理だ。だから彼は新党を旗揚げした。でも組織に帰属するタイプではない。まとめることも不得手なはずだ。

これは山本の弱点であると同時に強みでもある。党議拘束はほぼない。所属する組織や幹部の意向よりも自分の思いを優先する。そんな政党の形を、山本は打ち出すことができるかもしれない。ならばそれは、忖度や世襲や数の論理ばかりが優先されてきたこの国の政治風土を、がらりと変える起爆剤になるはずだ。

すいません、そろそろ。

スタッフの声が聞こえた。これから明日の街宣のための打ち合わせだという。うなずいてマウスを手にした僕に、「私の一番の票田は」と山本が言った。「政治に興味がなかったり諦めたりしている人たちです」

つまり宇都宮とは食い合わないとの自信。あるいは理念。でも現実はどうか。とにかく7月5日に結果は出る。

<本誌2020年7月7日号掲載>

【関連記事】山本太郎現象とこぼれ落ちた人々
【関連記事】「山本太郎を操っている?」斎藤まさしに全て聞いた

【話題の記事】
中国人女性と日本人の初老男性はホテルの客室階に消えていった
ニューヨーク当局が新型コロナ時代のセックス指針を公開「最も安全な相手は自分自身」
日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由
街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...

20200707issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

自衛隊派遣めぐる月刊誌報道、「完全な誤報」=高市首

ワールド

訂正-石油・ガス危機、過去の全て合わせたよりも深刻

ワールド

イラン戦争の関係各国が平和の好機捉えることを望む=

ビジネス

日経平均は小幅続伸、停戦期待と原油高で方向感欠く動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 5
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 6
    「王はいらない」800万人デモ トランプ政権への怒り…
  • 7
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 8
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 9
    地面にくねくねと伸びる「奇妙な筋」の正体は? 飛行…
  • 10
    トランプ、イランに合意期限「米東部時間6日午前10時…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 3
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 8
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 9
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 10
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中