最新記事

感染症

韓国、新型ウイルス感染者2337人に 新天地イエス教会信徒の感染が続出

2020年2月28日(金)18時55分

新型コロナウイルスの国内の感染者が571人増え、累計2337人になったと発表した。写真は27日、ソウルの百貨店でマスクを購入するため行列する市民(2020年 ロイター/Heo Ran)

韓国疾病予防管理局(KCDC)は28日、新型コロナウイルスの国内の感染者が571人増え、累計2337人になったと発表した。

新型ウイルス感染者の半分以上が南東部の大邱市および慶尚北道清道郡で確認されている。大邱市では、新興宗教団体「新天地イエス教会」の信徒の感染が続出している。

感染による死者数は13人で、前日から変わらず。

この日のソウル株式市場は過去1週間の国内の感染者急増と米株式市場の急落を受け、下げが加速。週間では2011年以来の大幅な下落率を記録した。

韓国の人気男性グループBTS(防弾少年団)は新型ウイルス感染拡大を受け、4月にソウルで開催を予定していた公演を中止する。所属事務所が発表した。

大韓航空は28日、米国行きの便の乗客全員の体温を測り、37.5度以上の場合は搭乗を拒否すると発表。25日に乗員の1人に新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを受けた措置で、同社は仁川国際空港近くにある事務所を閉鎖している。

現代自動車は28日、従業員1人に同ウイルスの陽性反応が出たことを受け、南東部の蔚山(ウルサン)市にある工場の1つで生産を停止したことを明らかにした。

発表を受け、同社株はソウル市場で5%近く急落した。

同社従業員が加盟する労働組合のスポークスマンは、従業員1人が陽性反応を示したことを確認したが、詳細には言及しなかった。

現代自はニュースリリースで「感染した従業員と濃厚接触した同僚らを自主的な検疫の対象にし、感染の有無を検査するための措置を取った」とした。工場では消毒作業が行われているという。

蔚山市は、集団感染が起きている教会がある大邱市からそれほど遠くない距離にある。

同社は蔚山市に5つの自動車工場を持つ。生産能力は年間140万台で、同社の世界生産の30%近くを占める。世界最大規模の工場設備で、従業員数は3万4000人。

稼働を停止した工場は「パリセード」「ツーソン」「サンタフェ」「ジェネシスGV80」などスポーツ用多目的車(SUV)を生産している。

中国を震源地とする新型コロナウイルスの感染は、同国以外では、44カ国・地域に広がり、約3500人の感染例と54人の死者が報告されている。

中国以外では韓国の感染例が最も多く、現代自動車やサムスン電子などの企業に影響を与えている。

感染拡大への政府の対応に批判が集まり、文在寅大統領の支持率が低下している。韓国世論調査会社「リアルメーター」によると、1月20日に1人目の感染が確認される前に50%前後だった同大統領の支持率は、今週25━26日に実施された調査では44.7%に低下した。

在ベトナム韓国大使館によると、韓国での急速な感染拡大を受け、ベトナムは韓国人のビザなしでの入国を禁止した。また、韓国からの渡航者はベトナム入国後、自主的隔離措置に応じなければならないという。

*内容を追加して再送します。

[ソウル 28日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス最大の脅威は中国政府の隠蔽工作
・クルーズ船のフィリピン人80人に陽性反応 約400人は帰国後隔離へ
・遂に「日本売り」を招いた新型肺炎危機──危機を作り出したのはメディアと「専門家」


20200303issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月3日号(2月26日発売)は「AI時代の英語学習」特集。自動翻訳(機械翻訳)はどこまで使えるのか? AI翻訳・通訳を使いこなすのに必要な英語力とは? ロッシェル・カップによる、AIも間違える「交渉英語」文例集も収録。

ニュース速報

ビジネス

情報BOX:パウエル米FRB議長の発言要旨

ビジネス

ユーロ圏経済、なお「松葉杖」に依存 不確実性極めて

ワールド

J&Jワクチン、伊は停止・仏は使用へ 欧州当局は来

ビジネス

FRB、利上げよりも「かなり前」に緩和縮小の公算=

MAGAZINE

特集:日本を置き去りにする デジタル先進国

2021年4月20日号(4/13発売)

コロナを抑え込んだ中国デジタル監視の実態。台湾・韓国にも遅れた日本が今すべきこと

人気ランキング

  • 1

    青色の天然着色料が発見される

  • 2

    ビットコインが、既に失敗した「賢くない」投資である理由

  • 3

    日本だけじゃない...「デジタル後進国」のお粗末過ぎるコロナ対策

  • 4

    ミャンマー市民が頼るのは、迫害してきたはずの少数…

  • 5

    ギネスが認めた「世界最高齢の総務部員」 勤続65年、9…

  • 6

    ピザの注文から出願大学まで、フェイスブックが僕に…

  • 7

    米フロリダ州に座礁したクジラは新種だった

  • 8

    ヘビ? トカゲ? 進化の過程で四肢をなくし、再び…

  • 9

    半月形の頭部を持つヘビ? 切断しても再生し、両方…

  • 10

    中国製ワクチン、輸出量は既に1億1500万回分だが....…

  • 1

    緑豊かな森林が枯死する「ゴーストフォレスト」が米国で広がっている

  • 2

    青色の天然着色料が発見される

  • 3

    カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座も危うい

  • 4

    硬貨大のブラックホールが地球を破壊する

  • 5

    ミャンマー市民が頼るのは、迫害してきたはずの少数…

  • 6

    北米からシカの狂牛病=狂鹿病が、世界に広がる......

  • 7

    洪水でクモ大量出現、世界で最も危険な殺人グモも:…

  • 8

    ビットコインが、既に失敗した「賢くない」投資であ…

  • 9

    日本だけじゃない...「デジタル後進国」のお粗末過ぎ…

  • 10

    あなたが仕事を始めないのは「やる気が出るのを待って…

  • 1

    太平洋上空の雲で史上最低気温、マイナス111度が観測される

  • 2

    観測されない「何か」が、太陽系に最も近いヒアデス星団を破壊した

  • 3

    国際宇宙ステーションで新種の微生物が発見される

  • 4

    「夜中に甘いものが食べたい!」 欲望に駆られたとき…

  • 5

    30代男性が急速に「オジサン化」するのはなぜ? やり…

  • 6

    EVはもうすぐ時代遅れに? 「エンジンのまま完全カー…

  • 7

    孤独を好み、孤独に強い......日本人は「孤独耐性」…

  • 8

    ブッダの言葉に学ぶ「攻撃的にディスってくる相手」…

  • 9

    カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座…

  • 10

    硬貨大のブラックホールが地球を破壊する

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中

STORIES ARCHIVE

  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月