最新記事

宇宙

人工衛星の軍事化にフランスも参戦、宇宙空間で武力衝突の可能性も

2019年8月23日(金)19時00分
テイラー・マーラント

宇宙をめぐる覇権争いにフランスも参戦(画像はイメージです) tifonimages/iStock.

<宇宙軍事への参入を発表したマクロン仏大統領だが、迂闊なミスで宇宙は即座に戦場になる>

アメリカや中国、ロシア、インドなど各国が宇宙の覇権をめぐってしのぎを削るなか、フランスが新たな一手を仕掛けようとしている。

マクロン大統領はフランス革命記念日前夜の7月13日、宇宙軍司令部を創設すると発言。これを受けてパーリー国防相は7月25日、人工衛星の武装化を進める構想の具体策を発表した。宇宙空間で相手国の衛星攻撃兵器(ASAT)を攻撃するレーザーや、相手国の衛星の太陽電池パネルを破壊するマシンガンなどが2030年までに衛星に搭載される計画だという。

だがASATの開発が加速する最近の流れに、専門家らは警鐘を鳴らしている。破壊された衛星の破片はスペースデブリとなり、自国を含むどの国の衛星に衝突してもおかしくない。一方、宇宙政策に詳しいブライアン・ウィーデンは「最大の懸念は誤解やミスによって戦闘が引き起こされるリスクだ」と語る。ASATの脅威が誇張されるなか、偶発的な事故が引き金となって宇宙空間で武力衝突が勃発する可能性は否めない。

©2019 The Slate Group

<本誌2019年8月27日号掲載>

【関連記事】ぶっ飛びエリートから庶民の味方へ脱皮?──マクロン劇場は正念場の第2幕へ
【関連記事】米ロ中にインドも参戦──宇宙軍拡ウォーズはどうにも止まらない

20190827issue_cover200.jpg
※8月27日号(8月20日発売)は、「香港の出口」特集。終わりの見えないデモと警察の「暴力」――「中国軍介入」以外の結末はないのか。香港版天安門事件となる可能性から、武力鎮圧となったらその後に起こること、習近平直属・武装警察部隊の正体まで。また、デモ隊は暴徒なのか英雄なのかを、デモ現場のルポから描きます。


ニュース速報

ビジネス

日銀、生産判断の下方修正を検討へ=関係筋

ビジネス

焦点:社用機の私的利用、米企業の租税負担に重圧

ワールド

アングル:トランプ氏のアフガン電撃訪問、WHの秘密

ビジネス

米ホワイトハウス、議会に弾劾公聴会への参加拒否を通

MAGAZINE

特集:仮想通貨ウォーズ

2019-12・10号(12/ 3発売)

ビットコインに続く新たな仮想通貨が続々と誕生── 「ドル一辺倒」に代わる次の金融システムの姿とは

人気ランキング

  • 1

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を流し込み...

  • 2

    文在寅の経済政策失敗で格差拡大 韓国「泥スプーン」組の絶望

  • 3

    殺害した女性の「脳みそどんぶり」を食べた男を逮捕

  • 4

    ウイグル人権法案可決に激怒、「アメリカも先住民を…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 6

    『鬼滅の刃』のイスラム教「音声使用」が完全アウト…

  • 7

    サムスン電子で初の労組結成──韓国経済全体に影響す…

  • 8

    5G通信が気象衛星に干渉し、天気予報の精度を40年前…

  • 9

    ヘアカラーと縮毛矯正に潜む乳がん発症リスク

  • 10

    日米から孤立する文在寅に中国が突き付ける「脅迫状」

  • 1

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を流し込み...

  • 2

    「日本の空軍力に追いつけない」アメリカとの亀裂で韓国から悲鳴が

  • 3

    文在寅の経済政策失敗で格差拡大 韓国「泥スプーン」組の絶望

  • 4

    日米から孤立する文在寅に中国が突き付ける「脅迫状」

  • 5

    殺害した女性の「脳みそどんぶり」を食べた男を逮捕

  • 6

    ウイグル人権法案可決に激怒、「アメリカも先住民を…

  • 7

    韓国保守派のホープを直撃した娘の不祥事

  • 8

    5G通信が気象衛星に干渉し、天気予報の精度を40年前…

  • 9

    韓国ボイコットジャパンは競馬にまで 「コリアカップ…

  • 10

    中曽根政権の5年間で日本経済は失われた

  • 1

    「愚かな決定」「偏狭なミス」米専門家らが韓国批判の大合唱

  • 2

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を流し込み...

  • 3

    「日本の空軍力に追いつけない」アメリカとの亀裂で韓国から悲鳴が

  • 4

    元「KARA」のク・ハラ死去でリベンジポルノ疑惑の元…

  • 5

    「韓国は腹立ちまぎれに自害した」アメリカから見たG…

  • 6

    GSOMIA失効と韓国の「右往左往」

  • 7

    GSOMIA継続しても日韓早くも軋轢 韓国「日本謝罪」発…

  • 8

    文在寅の経済政策失敗で格差拡大 韓国「泥スプーン」…

  • 9

    何が狙いか、土壇場でGSOMIAを延長した韓国の皮算用

  • 10

    日米から孤立する文在寅に中国が突き付ける「脅迫状」

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月