中国外相「世界の裁判官」認めず、米国のマドゥロ氏拘束で
写真は2025年10月27日、中国北京で開かれたランティン・フォーラムの開会式で演説を行う中国の王毅外相。ロイター/マキシム・シェメトフ
Joe Cash
[北京 5日 ロイター] - 中国の王毅外相は、米国がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束したことを受け、いかなる国も「世界の裁判官」として振る舞うことは受け入れられないとの認識を示した。
王氏は4日、北京でパキスタンのダル外相と会談した際、「われわれはいかなる国も世界の警察官になれるとは信じておらず、どの国も世界の裁判官を自称することは認めない」と述べた。米国を直接名指しはしなかったものの、ベネズエラでの「突然の事態」に言及した。
「国際法の下、全ての国の主権と安全は十分に守られるべきだ」とも語った。
習近平国家主席は5日、全ての国に対し国際法と国連の原則を順守するよう強く求めた。米国やベネズエラを名指しすることは避け、大国は模範を示すべきだと訴えた。
また、拘束の数時間前に行われたマドゥロ氏と中国の中南米・カリブ海担当特使との会談について説明した中国政府高官は「中国にとって大きな打撃だ。ベネズエラにとって頼れる友人でありたいと考えていた」と述べた。
同高官によると、マドゥロ氏の息子は2024年に北京大学を訪問しており、同大学に16年に入学していた。
中国は、米国と同盟国が17年に対ベネズエラ制裁を強化して以降、ベネズエラにとって重要な経済的支えとなってきた。直近の税関データによると、24年の中国のベネズエラからの輸入は約16億ドル。約半分が原油だった。
米シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)によると、中国の大手国有石油会社は18年までにベネズエラに約46億ドルを投資している。
チャイナ・グローバル・サウス・プロジェクト(CGSP)共同創設者のエリック・オランダー氏は、「現時点で中国がベネズエラに提供できる物質的支援は多くない」と述べた。だが、国連での取り組みを主導し、他の途上国とも協力して米国に反対する世論を結集させる上で、中国は非常に重要な役割を果たすだろうと語った。
さらに「西側諸国から制裁を受けたジンバブエとイランの事例が示すのは、中国が困難な状況下でも貿易と投資を通じて関係へのコミットメントを示してきたという点だ」と指摘した。





