最新記事
ヘルス

旧石器時代式食事法パレオ+ビーガンの最強ダイエットが登場?

The Hybrid Paleo-Vegan Diet

2018年8月22日(水)16時30分
ベンジャミン・フィアナウ

ペガン・ダイエットの食事の中心は植物で、特に色の濃い野菜と果物を推奨 ANTIGERASIM/ISTOCKPHOTO,ED YOUNG-PASSAGE/GETTY IMAGES

<旧石器時代式食事法「パレオ」と厳格な菜食主義「ビーガン」――根強い人気を誇る2つの食事法を合体させた「ペガン・ダイエット」とは>

「パレオ・ダイエット」と「ビーガン」――この2つの食事法は考え方も手法も全く異なるが、効果にみせられた熱狂的な信奉者が多い点は同じ。

パレオ・ダイエットとは、ひとことで言えば人類が旧石器時代に食べていたであろうものを食べる食事法のこと。肉や魚、卵、野菜、ナッツ類を中心とし、その頃の人たちには手に入りにくかった穀類や豆類、乳製品、糖類、そして人工的に作られたもの(調味料、添加物、加工食品など)は避ける。

ビーガンはベジタリアンよりも厳格な菜食主義のことで、肉や魚はもちろん、卵や乳製品も口にしない。しかし、穀類や豆類、野菜、果物などはいくら食べてもいい。

この両者は、健康への影響を懸念する専門家が少なくないことも共通している。それなら、「いいとこ取り」をしてみてはどうか。そんな発想から生まれたのが「ペガン」ダイエットだ。

考案したのは、クリーブランド・クリニック(オハイオ州)の機能性医学センターで所長を務めるマーク・ハイマン医師だ。ハイマンは、ほとんどの患者にこの食事法を勧めているという(ただし、一人一人の健康や嗜好に合わせた食事が重要だとも指摘している)。

お手本のような食事だが

ペガン・ダイエットの食事の中心は野菜と果物だ。食べる物の75%を植物とし、残りの25%は動物性たんぱく質と良質な油分を摂取する。とりわけ、ブロッコリー、ケール、ピーマンなど、色の濃い野菜と果を極力多く食べることが望ましいとされる。

添加物、着色料、化学調味料は口にしない。抗生物質、ホルモン剤、殺虫剤を用いた遺伝子組み換え(GM)食品も避ける。糖、小麦粉、精製された炭水化物も食べない。

油分に関しては、オメガ3脂肪酸など良質な油分をたっぷり摂取することを推奨している。オメガ3脂肪酸は、魚類やナッツ類、オリーブオイル、アボカドなどに含まれている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中