最新記事

米大統領選

トランプ、「やぶ医者」の番組で自らの健康を語る

2016年9月15日(木)14時42分
ミシェル・ゴーマン

Sony Pictures Television/REUTERS

<クリントンの体調不良で一気に争点化した健康問題。トランプは医師が司会の健康番組で去年の健康診断結果を今日明らかにするというが> (写真はドクター・オズ・ショウの収録。左がドクター・オズ)

 全米で人気の健康バラエティ番組『ドクター・オズ・ショウ』(ソニー・ピクチャーズ・テレビジョン)の収録で、米共和党大統領候補ドナルド・トランプの健康診断書が公開されたことが分かった。15日に放送される。米FOXニュースは火曜、マホメッド・オズ医師がトランプの去年の健康診断書を分析したうえで、結果についてトランプ本人と話し合うと明らかにした。

 ただしオズ自身は、トランプが答えたくないことについては質問しないと公言している。

【参考記事】トランプ大学のあきれた詐欺商法が明らかに

 トランプは先週受けた健康診断の結果について、オズの番組に出演して公表すると言っていた。オズは月曜に出演したFOXニュースのラジオ番組で、トランプと米民主党大統領候補ヒラリー・クリントンの両者に出演を依頼、トランプは快諾したと明らかにした。

医師としての信頼性に疑問

 米コロンビア大学の教授でもあるオズは、人気トーク番組『オプラ・ウィンフリー・ショウ』に医師として出演して人気を博し、自身の番組を持つまでになった。だが健康に関する彼の助言や指導は、多くの医療関係者や専門家から批判されている。2015年4月には、医師としてのオズの信頼性に疑問があるとして、全米の医師10人が連名で彼の解雇を求める文書をコロンビア大学の学長宛に送った。2014年にも、減量を謳った詐欺まがいのサプリメントを自身の番組で不当に宣伝したとして、米上院の証人喚問に呼ばれたことがある。

 一方のクリントンは日曜、ニューヨークで行われた同時多発テロの追悼式を急きょ退席、健康不安説が急浮上している。クリントンは米国務長官を務めていた2012年12月に自宅で倒れて脳しんとうを起こしたこともある。先月下旬に米ABCのトーク番組『ジミー・キンメル・ライブ!』に出演した際には「健康に不安はないか」と問われ、頑丈さをアピールするため大げさにピクルスの瓶を開けるパフォーマンスを見せていた。

【参考記事】 >ヒラリーを「歴史的」勝利に導いた叩かれ強さ
【参考記事】 >ヒラリー・クリントン、トランプに利用されかねない6つのスキャンダル

 今日のオズ放送では、既に明らかになっている「太り過ぎ」以上の情報がトランプの健康に関して出てくるかどうかが注目だ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米FDIC、銀行の資本要件を緩和する規則案を承認

ビジネス

豪CPI、10月は前年比+3.8%に加速 利下げ観

ワールド

米教育省、UCバークレー校の安全対策調査 保守系団

ビジネス

英政府、26年の最低賃金4.1%引き上げを承認
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 10
    使っていたら変更を! 「使用頻度の高いパスワード」…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中