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アメリカ最高裁、中絶制限のテキサス州法を無効と判断

2016年6月28日(火)10時53分

6月27日、米最高裁が中絶制限のテキサス州法を無効と判断した。写真は判決を喜ぶデモ参加者ら。ワシントンで27日撮影(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)

 米連邦最高裁は27日、人工妊娠中絶を行う医師や医療施設に厳格な規則を求める南部テキサス州の州法について、女性が憲法で保障された権利を行使する上で不当な負担を強いられていると認定した上で、同州法は無効との判断を示した。

 判決は5対3で、保守派のアンソニー・ケネディ判事がリベラル側にまわった。

 オバマ大統領は声明で「最高裁が女性の権利と健康を保護したことをうれしくおもう」と表明。同州法のような規制は女性の健康を害するばかりでなく、女性の自由を保障する憲法に違反していると述べた。

 また米大統領選の民主党候補指名が確実となったヒラリー・クリントン前米国務長官はツイッターで「テキサス州と全米の女性の勝利」とたたえた。

 同州法は2013年に成立。中絶を行う施設に病院並みの高額な設備を義務付けるなどし、州内に41あった中絶施設は19に半減した。

[ワシントン 27日 ロイター]


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