最新記事

ピープル

自撮りヌードでイランを挑発するキム・カーダシアン

2016年5月18日(水)17時55分
トゥファエル・アフメド

 バニティ・フェア誌によれば、イラン革命防衛隊はカーダシアンのスパイ説を「大真面目で検証している」。

 イランのニュースサイト「イランワイヤ」は、インスタグラムのケビン・シストロムCEOがスパイをさせる目的でカーダシアンを雇った、という革命防衛隊サイバー組織犯罪部隊の報道官ムスタファ・アリザデの国営テレビでの発言を伝えている。

「キム・カーダシアンは人気のあるファッションモデルなので、インスタグラムのCEOは彼女を使うことを考えついた。金銭も支払われているのは間違いない」と、アリザデは非難した。

狙われるファッション業界とインスタグラム

 イランワイヤによれば、革命防衛隊はモデルやカメラマンなど同国のファッション業界関係者のインスタグラムを取り締まってきた。「スパイダー2」と呼ばれる監視作戦により、「モデル業界、高級アパレル、写真ワークショップで活動する」170人のインスタグラムへのアクセスを遮断したという。そのうち29人は起訴されている。

【参考記事】改革はどこへ?覆面の「道徳ポリス」7000人が市民を監視するイラン

 16日には、インスタグラム上でも有名だったエルナズ・ゴルローなど、イランのトップモデル何人かが、ヒジャブ(髪の毛を隠すスカーフ)をかぶらずに撮った写真を公開していたかどで、今年初めに逮捕されていたことが報じられた。ゴルローはその後イランを出国し、今はドバイに住んでいると見られている。

 国営テレビの放送では、エルハム・アラブという別のモデルが「西洋の乱交を広めた」として起訴され、謝罪を強要されている場面も流された。アラブは髪をブロンドに染め、結婚式用のファッション写真を撮影していたという。

 当局の検察官と対峙し、法廷に座るアラブ。スカーフをかぶり、髪は黒い。彼女はそもそもファッション業界に入ったことが「間違いだった」と述べ、こう発言した。

「人間は誰しも美しさを求め、有名になることに関心を抱くのだと思います。しかし、そのために失うものがあることをまずは考えなくてはいけません。モデルにとっては、ヒジャブと名誉がそれにあたります」

 本誌はキム・カーダシアン・ウェストに取材を申し込んだが、コメントは得られなかった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

仏独英、中国の台湾周辺軍事演習に懸念表明 一方的な

ワールド

サウジ、イエメン南部の港を空爆 UAE部隊撤収を表

ワールド

ロ、ベラルーシに核搭載可能ミサイル配備 欧州全域へ

ワールド

ウクライナ、米軍駐留の可能性協議 ゼレンスキー氏「
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 5
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 8
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中