先週末には過酷なマラソン協議の末、ギリシャとユーロ圏首脳がようやく合意に達した。これに対しドイツメディアから、すさまじい反発が巻き起こっている。

 会議は17時間にも及び、まさに消耗戦だったようだ。欧州連合(EU)のドナルド・トゥスク大統領、フランソワ・オランド仏大統領、アンゲラ・メルケル独首相、そしてギリシャのアレクシス・ツィプラス首相が出席。トゥスクのオフィスで夜を徹して話し合い、ギリシャに3度目の緊急支援を行うことでようやく決着がついた。

 あるEU外交官は、「これまで見た中で最も容赦のない交渉」であり、「特にドイツ側には侮辱的と思えるような態度がみられた」と取材に語った。

 こうした声を受け、今回の協議がヨーロッパにおけるドイツの評判に悪影響を与えるのではないかと懸念する声が独メディアに出始めている。

■南ドイツ新聞(中道左派) 「ドイツ人は卑劣で冷酷でケチ、という消えかけていたイメージを、メルケルは見事に復活させた」

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■シュピーゲル・オンライン 「ドイツ政府は戦後70年をかけて積み上げてきた外交努力をたった1度の週末で破壊した」

■シュピーゲル誌 「残虐さのオンパレード」(最終合意案を評して)「ギリシャ支援をケチろうとした分、イメージ回復にはその2倍も3倍も金がかかるだろう」

■TAZ紙(左派寄り) 「(欧州には)ドイツ人の権威主義的で尊大な態度に激怒している人もいる」

ドイツ国民の反応はフクザツ

 ドイツ政府の強硬な態度を揶揄した風刺ビデオも口コミで広がり、YouTubeで100万回以上も再生されている。2人のドイツ人コメディアンが電話で会話をしているが、彼らのセリフはすべてメルケルの実際のスピーチや現地タブロイド紙の見出しから取ったもの。

 その会話は例えばこんな感じだ。

「金欠のギリシャ人め、地中海の島を売れ!(世界遺産の)アクロポリスも!」「第二次大戦の戦時賠償を払えとさ!」「だったらギリシャも、アレキサンダー大王がペルシャ帝国を滅ぼした賠償をするべきだ」