最新記事

ヘルス

高山病のリスクなし! 平地での「高地トレーニング」でミトコンドリアレベルから若返りを促進

2018年6月13日(水)18時10分
有元えり

ミトコンドリアの活性化は、運動後も約4日間持続するとされる(写真はイメージ) littlehenrabi-iStock

<室内に山岳地のような低酸素環境を実現。息苦しさもなく、高山病も恐くない、おまけに効果は4倍!? >

夏目前、薄着になるにしたがって、どうしても気になるのがボディライン。運動しなければいけないのは分かっていても、仕事や育児に時間をとられ、なかなか手が付けられないというのが大多数の本音だろう。

今、そんな忙しい現代人に救世主となりえる、時短トレーニングの新たな分野が注目されている。ハイアルチテュード(高地)トレーニングだ。

アスリートのトレーニング法というイメージが強いかもしれないが、短時間の運動で通常の何倍もの効果を得られると、オーストラリアをはじめとする欧米諸国でブームを巻き起こしている。近年、わざわざ山岳地に足を運ばずとも、室内に高地と同じような環境を整える設備が普及したことがブームを後押ししている。

日本でも本格的に広まり始め、都内には専門スタジオが続々とオープン。今やジュニア向けのプログラムも作られるほど、その効果と可能性に期待が寄せられている。


(海外の高地トレーニング設備)

30分歩くだけで、2時間分の運動に匹敵⁉

普段、我々が暮らしている生活環境の酸素濃度が100%だとすると、富士山の5~6合目にあたる標高2500メートルの山地では、その75%まで濃度が落ち込むとされる。

そんな低酸素の環境では、血中の酸素濃度も低くなり、細胞レベルまで飢餓状態に。その状態で運動をすることで、ミトコンドリアが自発的に酸素を取り込もうとする力に目覚め、活性化。おのずと代謝のいい身体に肉体改造されるという仕組みだ。

室内では、部屋の窒素濃度を上げて酸素濃度を下げることで、低酸素環境を再現。気圧は常圧のままなので、息苦しさを感じることもなく、高山病になるリスクもない。

そんな状況下においては、ランニングマシンで30分歩くだけでも通常の2時間分の運動に匹敵するという。約4倍の効果が得られるというわけだ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

スイス中銀、ゼロ金利維持でマイナス金利回避の見込み

ワールド

マクロン仏大統領、中国主席と会談 大規模なビジネス

ワールド

米議員、戦争権限決議案提出 「近く」ベネズエラ攻撃

ワールド

EU、リサイクル可能な電池・レアアース廃棄物の輸出
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国」はどこ?
  • 4
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 8
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 9
    トランプ王国テネシーに異変!? 下院補選で共和党が…
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中