最新記事
SDGs

これからは「蝶」を食べる時代に?...肉だけじゃない、新たな「タンパク質ブーム」の可能性

PROTEIN AND THE PLANET

2025年10月15日(水)16時18分
キャサリン・ファン(本誌記者)
コペンハーゲンのレストラン「アルケミスト」で提供されている蝶を使った料理

「アルケミスト」で提供されているチョウ料理 SØREN GAMMELMARK

<世界の温室効果ガス排出量の約15%を占める畜産。世界中で肉の消費量がアップしているが、未来は「別の方向」にあるのかもしれない──>

空前のタンパク質ブームだ。米穀物大手カーギルが今年4月に発表した報告書によると、昨年はアメリカ人のなんと6割がタンパク質の摂取量を増やした。それに伴い、肉の消費量も増加している。

【動画】蝶だけじゃない...世界一予約の取れないレストランで提供される「奇妙なコース」とは?

この状況に、環境保護活動家は警鐘を鳴らしている。畜産は世界の温室効果ガス排出量の14.5%を占めていて、森林破壊の大きな原因にもなっているからだ。


「最大のリスク要因は、タンパク質と肉が同一視されがちなことだ」と、非営利団体「気候のための食料連盟」の創設者イブ・トゥローポールは本誌に語る。

「責任ある医療のための医師委員会」と調査会社モーニングコンサルトの調べによると、アメリカの成人の90%近くは、タンパク質を十分に摂取するためには肉などの動物性食品を食べる必要があると誤解している。植物ベースの食事では筋肉が付かない、と思い込んでいる人も20%余りに上る。

その半面、人々はもっと多様な植物ベースのタンパク質の選択肢を求めていると、9月下旬にニューヨークで行われた気候変動関連の大型イベント「クライメート・ウイークNYC(Climate Week)」(本誌米国版もスポンサーとして参画)でトゥローポールは指摘した。

「サステナビリティー(持続可能性)をめぐる議論の問題点は、オール・オア・ナッシングになっていること」だと彼女は語る。「サステナビリティーを重視して生きるには、乳製品や肉を全て諦めなくてはならない、あるいは代替肉製品を買わなくてはならないという思い込みがある」

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英住宅ローン承認件数、1月は2年ぶり低水準 予想外

ビジネス

英製造業PMI、2月改定値は51.7 4カ月連続5

ビジネス

仏製造業PMI、2月改定値は50.1へ上方修正

ビジネス

スイス中銀が異例の口先介入、中東情勢受けたフラン高
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 4
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 5
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 6
    「本当にテイラー?」「メイクの力が大きい...」テイ…
  • 7
    「高市大勝」に中国人が見せた意外な反応
  • 8
    【銘柄】「三菱重工業」の株価上昇はどこまで続く...…
  • 9
    【銘柄】「ファナック」は新時代の主役か...フィジカ…
  • 10
    米・イスラエルの「イラン攻撃」受け、航空各社が中…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 8
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 9
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 10
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中