「ファッションを楽しめるのは特権」...フィリピンの貧困地区から世界を変える「coxco(ココ)」とは?
AYUMI NISHIGAWA

ここまでの道のりは順風満帆ではなかった。ココラボの開校は、新型コロナの影響で3年延期。フィリピンでは他団体にショーを乗っ取られそうにもなった。でも西側は歩みを止めなかった。「リーダーとして私が心を磨き続ければ、一緒に頑張りたいと思ってもらえると信じている」
西側のファッションへの情熱や生き方に大きく影響を与えたのは、今は亡き祖父だ。常にスーツをまとっていたおしゃれな祖父の口癖は「ロマンに生きろ」。
西側はその教えを受け継ぎ、「サンタクロースになってみんなを笑顔にしたいという祖父の分の夢も、自身の事業や活動で実現させたい」と語る。
ココの次なる目的地はニューヨーク。26年からドリームアートプロジェクトのグローバル展開を目指す。「サステナブルな素材や、背景に物語のある服を選ぶことは社会や環境を変える選択になる」。
ランウェイで夢を形にすることから、廃材を着られるアートに変えることまで――西側が考えるココのファッションは単なるスタイルを超えて、希望と変化の種をまいている。
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