最新記事

投資の基礎知識

つみたてNISAから見えてくる、投資とコストの甘くない関係

2018年7月9日(月)18時15分
網代奈都子 ※株の窓口より転載

bob_bosewell-iStock.

<NISAとつみたてNISAはどう違うか。つみたてNISAならではの利点と注意点は何か。そして投資初心者でない人も、つみたてNISAから得られる気づきとは>

2014年から始まった「NISA」と、今年からスタートした「つみたてNISA」。もう利用していますか? ベテランの投資家ならば自分には必要ないと思っているかもしれませんが、株初心者向けだからこその魅力があるだけでなく、そこから投資のある重要な気づきを得ることもできます。

従来のNISAを比較しながら、つみたてNISAならではの利点と注意点を見ていきましょう。

NISAとの共通点・相違点

NISAとは「少額投資非課税制度」のことで、若い世代など初心者の人が株を始めやすいようにと、一定の金額までを非課税にする制度です。さらに、少額で長期の運用を支援しようということで始まったのが、つみたてNISAです。

(参考記事)これで納得! 5分でわかるNISAのメリット・デメリット

どちらの場合も税金20%がゼロになる

どちらも最大の特徴は、もちろん「運用益が非課税」という点でしょう。運用益とは、株式や投資信託を買ったり売ったりすることで得られる利益です(配当も含む)。要するに、「儲けた分に税金はかかりませんよ」という、なんとも魅力的な制度なのです。

通常、株式や投資信託を運用して得た利益にかかる税金は20.315%です(所得税15.315%+住民税5%)。結構取られるなぁ〜と思った方も多いのではないでしょうか?

ある投資信託を10万円で買って、それが12万円になった時点で売却すると、2万円の利益になります(売却手数料はないものとします)。通常であれば、ここから税金が差し引かれて、手元に残るのは1万5937円ですが、NISAやつみたてNISAを利用していれば、まるまる2万円が手に入ります。

枠は小さいが期間が長い「つみたてNISA」

ただし、NISAの場合なら年間120万円、つみたてNISAでは年間40万円という非課税投資枠が設けられています。これは、1年間に新規で購入できる金額であって、非課税となる利益の額ではありません。また、途中で売却したとしても、投資枠は増えません。

つみたてNISAでは、NISAの3分の1しか投資枠がないわけですが、その代わり、非課税期間が長いのが特徴です。NISAの5年間に対して、つみたてNISAは20年間。今年つみたてNISAを利用して投資信託を40万円で買えば、そこから得られる利益は今後20年にわたって非課税、ということです。

年間の非課税投資枠と非課税期間をかけた最大非課税金額を比べると、NISAは600万円(年間120万円×5年)ですが、つみたてNISAなら800万円(年間40万円×20年)で200万円も多くなります。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

訂正ベネズエラ、ノーベル賞マチャド氏の盟友ら釈放 

ワールド

アルゼンチン、米との鉱物取引協定は中国からの投資排

ワールド

香港紙創業者に懲役20年、国安法裁判 外国勢力と結

ビジネス

ゴールドマン、アンソロピックと協力しAIエージェン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 9
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中