未来の「世界と日本」はどうなっているか...有識者たちが本気で予測した「未来社会」を考える8冊
中国人はなぜ薬を爆買いするのか?
『消費大陸アジア』
著者:川端基夫
出版社:筑摩書房
要約を読む
インバウンド(海外からの訪日観光)が活況です。メディアでもよく観光客の様子が取り上げられていますが、「どうしてその商品が人気なの?」「なぜそれを買うの?」と、不思議に思ったことはありませんか?
本書ではアジアの人々の「消費行動」に焦点を当て、読み解いた一冊です。「何に価値を置いて、どんな意味を見出しているか」というのは、その市場における購買行動を理解する上で欠かせない視点です。
たとえば、ドラッグストアで大量に薬を購入する中国人観光客を見たことがあるかもしれません。その行動の背後には、中国の医療事情や制度的な課題が深く関係しています。「忙しくて病院に行けないから、とりあえず市販薬で済ませる」といった日本的な感覚とは、根本的に異なるのです。
本書を通して、日本人が「当たり前」だと思っている価値観や判断基準は、実は「当たり前」ではないことに気づかされます。世界を知ることは、相手の視点を知ること。その一歩として、本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。