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コミュニケーション

ロジックよりも興味を持たれ、相手に届く 「ストーリーで伝える」という手法

2022年2月26日(土)19時36分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
秋山楓果

秋山楓果さん(本人提供)

<「伝えたいメッセージを物語で届ける」ストーリーテリングの手法で、ツイッターで注目を集める秋山楓果さん。本人が解き明かす「あっきゃん構文」>

SNSでバズりたければどうする? 憎まれっ子世にはばかる炎上、万人受けのライフハック、強い主張、それに対する冷笑。それがバズの定石だ。しかし最近、全く新しいスタイルで注目を集めているアカウントがある。

2020年12月の開設から、たった100日で2万フォロワーを集めた、「あっきゃん」(@_akkyann)こと秋山楓果さんだ。ありふれた日常を映像のように切り取り、そこにひと言、自分の視点を添える。

独特のリズムを持つ彼女のツイートは「あっきゃん構文」と呼ばれ、日本ではまだ珍しい「ストーリーテリング」の手法に則っているという。心に響き、必ずバズる。彼女の140字には、いったいどんな魔法が込められているのか。『ストーリーで語る』(CCCメディアハウス)を出版したばかりの、あっきゃんの世界を覗いてみた。

ツイートは、ひとつの作品

──1つのツイートに3、4時間かけるそうですね。『ストーリーで語る』は、執筆にどれぐらい時間をかけましたか?

2021年の8月から2か月足らずで、一気に書きました。仕事以外の時間を執筆にあてたので、その期間は他のことはほとんどできませんでした。ツイッターも触らず、本の原稿に一点集中した感じです。

これまでにも「バズるツイートをどう書くか」というテーマでセミナーや講演会に呼ばれることはありました。でも、短い時間ではなかなか伝えきれなくて。文章を書くことや、思いを伝えることについて、ここまでしっかりと考えを共有できたのは、今回が初めてです。

──SNSの世界で注目されるのは、炎上系、ライフハック系、または他人を冷笑するような投稿が中心でした。そんな中で「ストーリーテリング」という体裁をとって投稿なさっていますね。最初からそうしようと思っていたのですか。それとも、書くうちに徐々にそうなっていったのですか?

私は国語が苦手で、文章力を磨くためにツイッターをはじめました。SNSやツイッターについて、全然わからないところからのスタートだったので、最初は仕事で役に立ちそうなことなどを投稿していました。

でも、これでは大量のツイートのなかで「埋もれている」って気づいて。文章がうまく書けるようになることが目的なのだから、もっと読まれたいと思うようになりました。なぜなら、人からフィードバックを受けないことには、私の文章がいいのか悪いのかさえわからない。見てもらうためにはどうしたらいいんだろう?と考えました。

ある時、「日常のできごと」に「自分の視点」を絡めて描いてみたらどうだろうと思ったんです。試しに一度つぶやいてみると、反応がガラリと変わりました。そこから試行錯誤で今の文体になっていきました。ストーリーテリングとは、「伝えたいメッセージを物語で届ける手法」です。私のツイートがストーリーテリングだということは、後になってから知りました。

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