コラム

本田圭佑・南京事件騒動で置き去りにされた「一次資料」のモヤモヤ加減

2025年08月29日(金)21時15分

しかし一方で思う。一次資料には誰もがすぐにアクセスできるわけではない。ましてや分析や解釈には時間がかかる。だから一次資料を読む専門家や研究者の考えを知ろうとする。そこまで追えず、マスコミの報道に頼る人も多数だろう。それは私がメディアを利用する理由でもある。

ところがネットでは「マスゴミ」「オールドメディア」という言葉が飛び交う。そうした場で「一次資料を詳しく調べたら」と言えば称賛も集まりやすいだろう。この空気にはマスコミなんて信用ならないという不信も通底していないだろうか?


メディアが取材しても気に入らなければ「切り取り」「偏向」と言われる。メディアは信用できないので一次資料に当たれ、というのが意識の高い振る舞いに見えてくる。

ただそれには膨大な時間とクロスチェックが必要だ。素人の解釈では間違える可能性も大だ。本田氏には知己やブレーンも多くいて、だから今回のような早すぎる対応もできたのだろうが、ほとんどの人はまねできない。

プロフィール

プチ鹿島

1970年、長野県生まれ。新聞15紙を読み比べ、スポーツ、文化、政治と幅広いジャンルからニュースを読み解く時事芸人。『ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実』(双葉社)、『お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした!』(文藝春秋)、『芸人式新聞の読み方」』(幻冬舎)等、著作多数。監督・主演映画に『劇場版センキョナンデス』等。 X(旧Twitter):@pkashima

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