「AI」と「脳科学」と「量子コンピューター」がつながる未来...応用脳科学が見据える2050年とは?

こうした目標の取り組みでは、脳と体の相互作用の解明、意思決定や感情、価値観の科学的理解、量子センサーを含む先端技術の導入など、多岐にわたる研究が進められている。福永氏は「国際的にも独創性を持つもの」として高く評価した。
CANの役割への期待
CANが目指しているのは、脳科学を社会課題に直接つなげることだ。産業界、行政と連携し、医療、教育、働き方といった分野と連動しながら実装を進める──この取り組みは、日本でも重要であり、国際的にも先進的だと福永氏は評価する。
福永氏は、CANの役割に大きな期待を寄せつつ、最後に現在策定中のAI基本法の中核的なテーマに触れた。「人とAIが協働する新たな社会をどう実現していくかが、大きな柱になっている。AIに依存したり代替されたりするのではなく、想像力、思考力など、人が人としての価値をしっかり発揮する──すなわち人間力、英語で言えばヒューマニティを向上する必要性を盛り込んでいる」。
この観点からも、今回のシンポジウムの意義は大きい。福永氏は、量子科学と脳科学、そしてAI、この三つがお互いに補完しながら、私たちの社会を豊かにしていく未来を描いた。「その中心に、ここにいらっしゃる現場で挑戦されている皆さまがいて、人がより健康に、自分らしく生きる社会という未来を共に実現できることに、心から期待している」と締めくくった。
こうして政府の強いコミットメントが示された中、シンポジウムは基調講演へと進んでいく。
【記事中編】生物の行動を決定づける「自由エネルギー」とは?「量子科学」と「脳科学」の融合が解き明かすこと に続く
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