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乾坤一擲の勝負に出た岸田首相、安倍派パージの見えない着地点
安倍派パージを仕掛けた岸田首相だが、火の手が自らに及ぶリスクも FRANCK ROBICHONーPOOLーREUTERS
<4閣僚5副大臣の一斉更迭に踏み切る「乾坤一擲」の勝負に出た岸田首相だが、反動で内閣総辞職に追い込まれる可能性もある>
岸田文雄首相は12月14日、清和政策研究会(安倍派)に所属する松野博一官房長官、西村康稔経産相ら4閣僚5副大臣の一斉更迭に踏み切った。萩生田光一政調会長、世耕弘成参議院幹事長、高木毅国対委員長も辞表を提出。派閥パーティー券(パー券)の売り上げを組織的に還流し「5年で5億円」という突出した巨額裏金疑惑が浮上した安倍派の幹部「5人衆」が全員、政府与党の要職から退くことになる。後任閣僚は無派閥か非安倍派から選ばれており、さながら「安倍派粛清」(パージ)の様相を呈している。
12月9日夜に首相公邸で麻生太郎副総裁と協議した後、首相は安倍派の政務三役「全員」を更迭する腹を固めたとも言われている。実際には、安倍派の反発に加え、宏池会(岸田派)に過少記載疑惑が報じられたこともあり、政務官の辞職は自主判断に委ねる妥協が図られたが、首相の意思は固かった。岸田首相が慎重居士ぶりをかなぐり捨て「乾坤一擲の大勝負」に出たのは、2021年8月の総裁選挙出馬表明以来である。
岸田政権はこれまで宏池会と志公会(麻生派)と平成研(茂木派)の「三頭政治」を基軸として、最大派閥である清和研(=清和会、安倍派)に配慮を払いながら、志帥会(二階派)と菅グループ(無派閥)を非主流派とする権力構造を辛うじて保ってきた。改造時の副大臣政務官人事は各派閥の推薦リストを丸のみした。そのバランスを崩壊させるに等しい「安倍派の粛清」になぜ踏み切ったのか。一つには安倍派に打撃を与える千載一遇の好機を逃さなかったとみることもできよう。
しかし、臨時国会閉会後の記者会見で首相が「火の玉」になって事態収拾に当たり、先のことは考えている余裕がない、と吐露したことと併せて考えると、むしろ根底にあるのは政権を喪失する危機感であろう。なりふり構わずやらないと退陣を余儀なくされるという恐怖と焦燥が荒療治を招いた可能性がある。
東京地検特捜部の捜査が主たるターゲットとしている安倍派の閣僚や党幹部をこのまま抱えておくと、捜査の進展につれ一人また一人と「裏金高官」が耳目を集める泥沼劇が始まってしまう。政権が検察の「草刈場」になってしまう前に一気呵成に動いたのが今回の人事ではないだろうか。
いわば緊急避難的な自己保全措置であるが、それは同時に「焼き畑農法」的でもあり、自己への延焼リスクをはらむ。それ故に、今後の政権運営は一寸先は闇に近いもろさに直面していく。
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