最後のプリンスが「復活」する日
IRAN’S EXILED PRINCE STEPS UP
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<革命で追われ亡命した元皇太子が、王政と神権政治の傷痕を超えて、「世俗的で民主的なイラン」を目指す>
▼目次
「ミニ・パーレビ」と嘲笑
必要なのは救世主ではない
イランの元皇太子レザ・パーレビは激動の時代に生まれた。父モハマド・レザ・パーレビにとって長男が誕生する前後の数年間は、イラン国王として40年近くに及んだ統治の中でもとりわけ苦しい時期だった。
国王は当時、強まる経済的圧力と加速する社会の変化を受けて「白色革命」を始めようとしていた。土地の再分配、女性参政権の付与、教育の拡大などの社会改革を通じて近代化と西欧化を目指した。
イラン社会の構造が不可逆的に変わることに反発する勢力は、それまで無名だった聖職者ルホラ・ホメイニを中心に結集し、街頭の暴力と宗教的ポピュリズムで抵抗した。
1960年にレザが生まれてから20年足らず後に、ホメイニは王政を倒して絶対主義的な神権国家のイスラム共和国を樹立した。
しかし、歴史は終わっていなかった。政権に対する抗議運動が全国に広がっている今、イランは存続を脅かされるような危機に直面しており、レザが国の政治的未来を象徴する存在として注目されている。
レザの人気上昇をノスタルジアと片付ける向きもある。しかし同時に、歴史によって悲劇的な選択を強要されたことに憤るコスモポリタンの若い世代の反抗として、さらには年長者の深い悔恨として解釈することもできる。





