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「化石燃料からの脱却」ロードマップ、COP30議長国ブラジル提案に足りなかったもの...日本は慎重
COP30の議長国を務めるブラジルのマリナ・シルバ環境・気候変動相(右、11月19日) Adriano Machado-Reuters
<ブラジルの提案には「化石燃料依存を段階的に克服」という文言が含まれているものの、環境団体などからは明確にすべき措置があるとの批判が出ている>
[ブラジル北部パラー州ベレン発]国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で議長国ブラジルは11月18日、気候資金、NDC(国別削減目標)、貿易措置・エネルギー移行の影響、化石燃料からの移行・森林保護の4つの大きな課題についてドラフト案を示した。
「化石燃料からの脱却」に関する案には「化石燃料依存を段階的に克服し、正義・秩序・公平な移行への道筋を支援する」という文言が含まれている。「化石燃料補助金の廃止を促す」案も盛り込まれているものの「化石燃料の段階的廃止」を義務付ける文言はない。
化石燃料削減を支援するための「ロードマップ作成・ハイレベル会合設定」など助言レベルの文言案にとどまっていると批判される。今のところ化石燃料依存から脱却する道筋を支援するロードマップを議論する案が入ったと前向きな受け止め方が多い。
化石燃料の「依存の克服」というあいまいな表現
NDCの2年ごとの報告と連動して野心的な目標とのギャップを年次レビューする案も含まれている。これまで後回しになっていた「化石燃料からの脱却」が公式ドラフト文書に選択肢としてだが登場した点は今回の進展として注目されている。






