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日本は「EV化が加速する世界」に逆行? 販売台数33%減...「化石時代」に先祖返りする理由とは
集合住宅が多い日本では自宅充電のハードルが高い。電力料金の先行き不安も短中距離走行中心の日本ではHV優位を後押しする。しかし外国製EVは5.7%増で2万4198台と過去最高を更新。中国のBYDは2223台(54%増)でトヨタのEV販売台数を初めて上回った。
そんな中、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは10月27日、トヨタ自動車の脱炭素化を分析した報告書『岐路に立つトヨタ――世界最大の自動車メーカーのBEV(バッテリー電気自動車)戦略と1.5度目標の整合性』を発表した。
トヨタ内燃機関車の排出量はBEVの3倍以上
トヨタの計画するBEV生産量と世界の平均気温上昇を産業革命時と比べて摂氏1.5度に抑えるための排出削減量との間には大きな開きがあるという。グリーンピースは排出量総量の削減目標の設定、それに整合するよう内燃機関車の段階的廃止をトヨタに求めている。
報告書によると、23年、トヨタが販売した車の走行中に出る二酸化炭素換算排出量4億3628万トンの98.9%が内燃機関車とHVに起因していた。トヨタの内燃機関車1台当たりの排出量は45.99 トンとBEV(13.06トン)の3倍以上に相当する。
化石燃料を使うHVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の排出量は各30.79トンと23.66トンで、1.5度達成にはゼロエミッション車(BEVと燃料電池車)への完全移行のみが有効という。タイでは内燃機関車の販売比率が高く、ノルウェーと比較して排出量が4倍以上になっている。






