コラム

やはり「我々はみな死んでしまう」...財政政策に日本を成長させる力など最初からない

2022年09月14日(水)18時00分

一連の状況を打開しなければ、小手先の経済政策をいくら実施しても、持続的な成長モードにはシフトしないだろう。イノベーションを活性化させるのに必要なのは、財政出動や金融緩和といった経済政策ではなく、企業の活動を活性化させる産業政策である。画期的な商品やサービスが登場すれば財布のひもが一気に緩むことは、iPhoneなどの例を見れば明らかである。

もっとも政府が技術革新を主導する官製イノベーションはむしろ逆効果となることが知られており、政府はあくまで競争環境の整備など黒子に徹するべきである。諸外国に比べて遅れが指摘されるコーポレート・ガバナンスを強化し、企業自らが利益体質に転換するよう促せられれば、イノベーションは活性化され、競争力強化と賃金上昇に相応の効果が得られるはずだ。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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