元気な企業を見てみれば、日本の実像はそんなに悪くない
アメリカの半導体企業、IT企業のいくつかは台湾系・中国系・インド系の人たちが動かしているし、ドイツの自動車企業は中国の自動車企業とほぼ合体して、中国市場の制覇、電気自動車(EV)の開発を進める。日本の企業もアメリカなどで果敢なM&Aを進めてきたし、AI開発のような先端部門でも「Sakana AI」社はグーグル脱藩組に日本の元若手外交官が加わった痛快なユニコーンだ。
企業の経営部門は急速にグローバル化していて、人種・民族の混在は当たり前。外国人を「おもてなし」する外部の存在としてしか見ることのできない日本人の常識では理解ができない。グローバル企業やグローバル人材だけが先に行ってしまわないよう、それら企業の税収は一国が独占することなく、関係各国の間で分配する制度をつくっておくことが重要だ。
「日本は円安で貧しくなった」という言説が流行しているが、トランプ前米大統領が再選して利下げでもしようものなら、円安は急速に解消され、日本経済は急浮上して実力相応の姿を見せるだろう。労働力不足を補うレストランでの配膳ロボットのように、日本人は必ず解決策を見つける。うわべ、そして付和雷同の報道にだまされず、本当のトレンドを見極めていきたい。
【関連記事】
脱成長?「生活大国デンマーク」への日本人の片思い
日本に迫る政党の「ガラガラポン」
アマゾンに飛びます
2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
高市新総裁をいきなり襲う国内外の暴風雨 2025.10.18
軍事パレードの陰で進む金融危機──中国が直面する二つの試練 2025.09.10
トランプが復活させたアメリカの「ルーズベルト流」帝国主義 2025.08.30
チャットGPTに日本のポピュリズムについて聞いてみた! 2025.07.26
バンス米副大統領が信奉する新思想、「ポストリベラリズム」の正体 2025.07.11
トランプ肝いりの「ステーブルコイン」でドル急落? 2025.07.01
人口減少の日本が取り入れたい、デンマーク式「財団企業」の賢い経営 2025.06.14






