コラム

欧米の「奴隷経済」とは違う。日本の会社は(そんなに)悪くない!

2022年06月15日(水)11時00分

最後に、この頃の日本では株価を上げるために外国人株主に迎合しすぎている。外国人株主は、賃上げなど社員への配分よりも配当の引き上げを求める。賃金が上がらなければ消費も増えず、企業の業績はジリ貧になる。日本の企業は金融面で、それほど株式に依存していない。

それなのに株価を上げたがるのは、企業や社長の業績評価が株価に偏っているからだ。このルールを変えればいい。業績は株価以外の指標で評価する。こうしたルール変更は、以前なら外国からの圧力でつぶされたかもしれない。しかし今は米ロ・米中新冷戦の時代。しかも日本の経済は欧米にとって、以前ほどの脅威にならない。彼らの許容度は高まっているはずだ。

日本では、諸方に散らばっている力をうまく組み合わせ、ルールも合理化すれば、前進は可能なのだ。あとは、実行する力が求められる。

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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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