コラム

おごるアメリカ久しからず、頼りになるのは軍事だけ

2018年03月10日(土)13時30分

議論して国の形の再編を

.

タイタニック号のように致命的な損傷を受けているのに、アメリカは全然気が付いていない。「世界一で特別な国アメリカは、世界を思うがままにできる」というおごりが心の中に巣くっている気がしてならない。

それでも筆者は、オープンでダイナミックで責任を重んじるアメリカのモラルや法制度が好きだ。それはロシアや中国のような権威主義や全体主義、日本のような集団主義よりも息がしやすい。

ただ、こうしたアメリカ流を世界に広めるなら、その前に直してほしいことがある。1つは、ワシントンなど「建国の父」らがしたように、徹底的に議論した上で国の形を再編してほしいということだ。不毛な二党対立や金権政治を何とかしてほしい。

さらに、アメリカ流グローバルスタンダードの作成・修正に外国も参加させてほしい。アメリカは他国からの干渉を最も嫌がる。しかしアメリカが他国に干渉して利益を巻き上げようとするのなら、それらの国が米政府・議会での政策決定に参画できて当然だ。

「代表なくして課税なし」は米独立戦争時のスローガン。アメリカは国際社会の核になるのに最適な制度を持つ。その制度の決定に各国も加わりたい。

<本誌2018年3月13日号掲載>

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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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