コラム

チャットGPTに日本のポピュリズムについて聞いてみた!

2025年07月26日(土)18時00分

来年は生成AIが芥川賞を取るかも SHUTTHIPHONG CHANDAENG/GETTY IMAGES

<生成AIに「知性」はあるか......「チャット君」の回答は想像をはるかに超えていた>

この頃は、猫も杓子(しゃくし)も「生成AI」。なのに、総務省の情報通信白書によると、日本人は世界で最も生成AIを使っていない部類なのだそうだ。日本人は自分で調べるより、「信頼できる人」の意見を丸のみすることがあるので、本当かもしれない。

筆者は最近、『「自由と民主」の世界史』(藤原書店刊)という、長い長い東西文明史を出版した。原稿仕上げの段階で、チャットGPT(有料版)を多用した。自分の考えた仮説が本当に目新しいものか、世界の学界での標準的な見方はどうなのか、などを確かめた。


例えば、「チャット君。中国の人口は歴史上、何度か大きく増減しているね。戦乱では千万単位で人がいなくなるし、清時代初期には人口が億単位で増えている。僕は、本当にこれだけの人が死んだり生まれたりしたわけではないと思う。現代のシリア内戦で難民が故郷を離れたのと同じようなことが起きただろうし、清時代は人頭税が廃止されて住民が本当の家族の人数を申告するようになった。中国や日本の学界では、このあたりどうなっている?」

プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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